【新しい日商簿記3級テキスト STAGE3】簿記3級の仕訳攻略法まとめ。現金と預金、立替金と給料の支払いなど

新しい日商簿記3級STAGE3

2020年4月1日に出版された『Let’s Start! 新しい日商簿記3級 テキスト&問題集 2020年度版』「新しい日商簿記3級」)は、とにかく画期的な簿記本です。

テキストは全ページオールカラーで、ページレイアウトのセンスや色使いがvery good!

最高に美しく読みやすい簿記テキストに仕上がっています。

キャラ化した勘定科目簡単な場面設定により、とっつきにくい簿記が楽しく学べるので、これから簿記の勉強を始めてみようかな…と思っている方におすすめです。

簿記の基本は仕訳です。

「仕訳を制する者は簿記を制す!」と言われるほど重要なので、検定試験の合格を目指すなら、仕訳は何としても得意にしておきたいところ。

そこで、「新しい日商簿記3級」STAGE3に登場する仕訳の徹底攻略法をまとめました。

 

▼STAGE2とSTAGE4、STAGE7はこちら。

【新しい日商簿記3級テキスト STAGE2】一発で覚えられる!簿記3級の仕訳攻略法まとめ 【新しい日商簿記3級テキスト STAGE4】仕訳攻略法まとめ。貸倒れと貸倒引当金、減価償却費、消耗品、租税公課など。 新しい日商簿記3級STAGE7 【新しい日商簿記3級テキスト STAGE7】仕訳攻略法まとめ。売上原価の算定(しくりくりし)、法人税等の計上など

 

STAGE3のテーマは以下の4項目です。

  • 現金と預金
  • 手形と電子記録債権(債務)
  • 貸付けと借入れ、仮払いと仮受け
  • 立替金と給料の支払い

このページでは、「新しい日商簿記3級」STAGE3に登場する仕訳の中から特に重要な問題を厳選して

  1. 問題文
  2. 解答(仕訳)
  3. この仕訳になる理由

の順で掲載しました。

※仕訳問題は、滝澤 ななみ 先生の許可を得て掲載しています。「この仕訳になる理由」は、当サイトで作成したものです。

問題文の下をクリックすると窓が開いて、解答(仕訳)この仕訳になる理由が読めるようになっています。

問題文を読んで、どんな仕訳になるのか少し考えてみる➡クリックして解答(仕訳)この仕訳になる理由を見て答え合わせ……という感じで、テキストを参照しながら使ってみてください。

もし解けない問題があったり、疑問点が生じた場合は、必ず「新しい日商簿記3級」に戻って確認しながら進めてくださいね。

それでは、合格目指してがんばっていきましょう!

新しい日商簿記3級 STAGE3の仕訳

簿記上の現金の仕訳

「現金」といえば、一般には紙幣や硬貨のことですが、簿記では、他人振出小切手送金小切手郵便為替証書も「現金」として処理します。問題文中に他人振出小切手が登場したら「小切手」ではなく、「現金」を使って仕訳するようにしましょう。

他人振出小切手

例 16-1 P.89
X社に商品100円を売り上げ、代金はX社振出の小切手で受け取った。
(借) 現 金 100
   (貸) 売 上 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「売上」(収益)が増加した➡「売上」は貸方(右側)

郵便為替証書

郵便為替証書が出てきたら、「現金」を使って仕訳します。

例 16-1 P.89
Y社の売掛金100円の回収として、郵便為替証書を受け取った。
(借) 現 金 100
   (貸) 売掛金 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「売掛金」(資産)が減少した➡「売掛金」は貸方(右側)

現金過不足の仕訳

帳簿上の現金残高(帳簿残高)と実際の現金残高(実際有高)が一致しない場合、「現金過不足」を使って処理します。

例 17-1 P.93
現金の帳簿残高は110円であるが、実際有高は100円であった。帳簿残高が実際有高になるように仕訳します。
(借) 現金過不足 10
   (貸) 現 金 10
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)
「現金」の反対側=借方(左側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は借方(左側)

 

例 17-2 P.93
現金の帳簿残高は150円であるが、実際有高は200円であった。帳簿残高が実際有高になるように仕訳します。
(借) 現 金 50
   (貸) 現金過不足 50
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「現金」の反対側=貸方(右側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は貸方(右側)

現金過不足の原因が判明したとき

後日、現金過不足の原因がわかったときは、現金過不足を正しい勘定科目に振り替えます

「振り替える」場合、まず現金過不足を減らします。現金過不足が借方に計上されていたら、その反対側(貸方)に記入します。そして、相手科目を正しい勘定科目で処理します。

例 17-3 P.94
以前に、現金不足10円が生じていたため、借方に現金過不足を計上していたが、本日、そのうち8円は水道光熱費の記帳漏れであることが判明した。
(借) 現金過不足 10
   (貸) 現 金 10
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)
「現金」の反対側=借方(左側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は借方(左側)
(借) 水道光熱費 8
   (貸) 現金過不足 8
「水道光熱費」(費用)が増加した➡「水道光熱費」は借方(左側)
「水道光熱費」の反対側=貸方(右側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は貸方(右側)

 

後日、現金過不足の原因がわかったときは、現金過不足を正しい勘定科目に振り替えます

「振り替える」場合、まず現金過不足を減らします。現金過不足が貸方に計上されていたら、その反対側(借方)に記入します。そして、相手科目を正しい勘定科目で処理します。

例 17-4 P.95
以前に、現金過剰50円が生じていたため、貸方に現金過不足を計上していたが、本日、そのうち30円は売掛金の回収額であることが判明した。
(借) 現 金 50
   (貸) 現金過不足 50
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「現金」の反対側=貸方(右側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は貸方(右側)
(借) 現金過不足 30
   (貸) 売掛金 30
「売掛金」(資産)が減少した➡「売掛金」は貸方(右側)
「売掛金」の反対側=借方(左側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は借方(左側)

決算日まで現金過不足の原因が判明しなかったとき

現金過不足の原因が決算日までわからなかったときは、現金過不足から「雑損」(費用)または「雑益」(収益)に振り替えます

例 17-5 P.96
決算日において、現金過不足勘定の残高が2円(借方残高)であるが、その原因は不明である。
(借) 現金過不足 ✖✖✖
   (貸) 現 金 ✖✖✖
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)
「現金」の反対側=借方(左側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は借方(左側)
(借) 雑 損 2
   (貸) 現金過不足 2
「現金過不足」(借方残高)が減少した➡「現金過不足」は貸方(右側)
「雑損」(費用)が増加した➡「雑損」は借方(左側)

 

現金過不足の原因が決算日までわからなかったときは、現金過不足から「雑損」(費用)または「雑益」(収益)に振り替えます

例 17-6 P.97
決算日において、現金過不足勘定の残高が20円(貸方残高)であるが、その原因は不明である。
(借) 現 金 ✖✖✖
   (貸) 現金過不足 ✖✖✖
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「現金」の反対側=貸方(右側)を「現金過不足」とする➡「現金過不足」は貸方(右側)
(借) 現金過不足 20
   (貸) 雑 益 20
「現金過不足」(貸方残高)が減少した➡「現金過不足」は借方(左側)
「雑益」(収益)が増加した➡「雑益」は貸方(右側)

普通預金と定期預金の仕訳

「普通預金」と「定期預金」はどちらも資産なので、増えたら借方(左側)、減ったら貸方(右側)で処理します。

例 18-1 P.99
現金100円を普通預金口座に預け入れた。
(借) 普通預金 100
   (貸) 現 金 100
「普通預金」(資産)が増加した➡「普通預金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

 

例 18-2 P.99
普通預金口座から定期預金口座に200円を預け替えた。
(借) 定期預金 200
   (貸) 普通預金 200
「定期預金」(資産)が増加した➡「定期預金」は借方(左側)
「普通預金」(資産)が減少した➡「普通預金」は貸方(右側)

複数の口座を開設している場合

例 18-3 P.100
S銀行の普通預金口座に現金100円を預け入れ、M銀行の普通預金口座に現金200円を預け入れた。
(借) 普通預金ーS銀行 100
   (貸) 現 金 100
(借) 普通預金ーM銀行 200
   (貸) 現 金 200
「普通預金」(資産)が増加した➡「普通預金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

当座預金の仕訳

当座預金口座に預け入れたとき

例 19-1 P.102
M銀行と当座取引契約を結び、現金100円を当座預金口座に預け入れた。
(借) 当座預金 100
   (貸) 現 金 100
「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

小切手を振り出したとき

例 19-1 P.102
A社に対する買掛金100円を支払うため、小切手を振り出した。
(借) 買掛金 100
   (貸) 当座預金 100
「買掛金」(負債)が減少した➡「買掛金」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

自己振出小切手を受け取ったとき

以前に自分が振り出した小切手を受け取ったとき場面です。この場合は、「当座預金」(資産)の減少を取り消す処理をします

例 19-2 P.103
売掛金100円について、当社振出の小切手で受け取った。
(借) 買掛金など ✖✖✖
   (貸) 当座預金 ✖✖✖
「買掛金」(負債)が減少した➡「買掛金」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)
(借) 当座預金 100
   (貸) 売掛金 100
「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「売掛金」(資産)が減少した➡「売掛金」は貸方(右側)

当座借越の仕訳

当座預金残高を超えて小切手を振り出したとき

例 20-1 P.105
A社に対する買掛金100円を支払うため、小切手を振り出した。当社の当座預金口座の残高は80円であったが、取引銀行と限度額200円の当座借越契約を結んでいる。
(借) 買掛金 100
   (貸) 当座預金 100
「買掛金」(負債)が減少した➡「買掛金」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

決算日に当座借越の状態であるとき

例 20-2 P.106
決算日において、当座預金が20円の貸方残高であった。よって、当座借越勘定に振り替える。
(借) 当座預金 20
   (貸) 当座借越 20

「当座借越」の代わりに「借入金」を使う場合もあります。

「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「当座借越」(負債)が増加した➡「当座借越」は貸方(右側)

翌期首の処理

例 20-2 P.106
決算日において、当座預金が20円の貸方残高であった。よって、当座借越勘定に振り替えた。翌期首において、再振替仕訳を行う。
(借) 当座借越 20
   (貸) 当座預金 20

「当座借越」の代わりに「借入金」を使う場合もあります。

「当座借越」(負債)が減少した➡「当座借越」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

小口現金の仕訳

小口現金を前渡ししたとき

例 21-1 P.109
会計係は小口係に小口現金100円を、小切手を振り出して前渡しした。
(借) 小口現金 100
   (貸) 当座預金 100
「小口現金」(資産)が増加した➡「小口現金」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

小口係から報告を受けたとき

例 21-2 P.111
会計係は小口係から小口現金について、以下の支払報告を受けた。
タクシー代 40円 コピー用紙代 30円 切手代 20円
(借) 旅費交通費 40
(借) 消耗品費 30
(借) 通信費 20
   (貸) 小口現金 90
「旅費交通費」(費用)が増加した➡「旅費交通費」は借方(左側)
「消耗品費」(費用)が増加した➡「消耗品費」は借方(左側)
「通信費」(費用)が増加した➡「通信費」は借方(左側)
「小口現金」(資産)が減少した➡「小口現金」は貸方(右側)

小口現金を補給したとき

例 21-3 P.111
会計係は小口係に、小切手90円を振り出して、小口現金を補給した。
(借) 小口現金 90
   (貸) 当座預金 90
「小口現金」(資産)が増加した➡「小口現金」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

支払報告と補給が同時のとき

例 21-4 P.112
会計係は小口係から小口現金について、以下の支払報告を受け、ただちに小切手を振り出して小口現金を補給した。
タクシー代 40円 コピー用紙代 30円 切手代 20円
(借) 旅費交通費 40
(借) 消耗品費 30
(借) 通信費 20
   (貸) 当座預金 90

支払報告時と補給時の仕訳を合わせた仕訳が解答の仕訳になります。

(借) 旅費交通費 40
(借) 消耗品費 30
(借) 通信費 20
   (貸) 小口現金 90
(借) 小口現金 90
   (貸) 当座預金 90
「旅費交通費」(費用)が増加した➡「旅費交通費」は借方(左側)
「消耗品費」(費用)が増加した➡「消耗品費」は借方(左側)
「通信費」(費用)が増加した➡「通信費」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

約束手形の仕訳

約束手形の振り出し

例 23-1 P.122
TO社はA社から商品100円を仕入れ、代金は約束手形を振り出して支払った。
(借) 仕 入 100
   (貸) 支払手形 100
「仕入」(費用)が増加した➡「仕入」は借方(左側)
「支払手形」(負債)が増加した➡「支払手形」は貸方(右側)

 

支払い期日に約束手形が決済されたときは、「支払手形」(負債)を減少させます。

例 23-1 P.122
約束手形の支払期日が到来し、代金100円が当座預金口座から決済された旨の連絡を受けた。
(借) 支払手形 100
   (貸) 当座預金 100
「支払手形」(負債)が減少した➡「支払手形」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

約束手形の受け取り

例 23-2 P.123
A社はTO社に商品100円を売り上げ、代金はA社振出の約束手形を受け取った。
(借) 受取手形 100
   (貸) 売 上 100
「受取手形」(資産)が増加した➡「受取手形」は借方(左側)
「売上」(収益)が増加した➡「売上」は貸方(右側)

 

支払い期日に約束手形が決済されたときは、「受取手形」(資産)を減少させます。

例 23-2 P.123
約束手形の支払期日が到来し、手形代金100円が当座預金口座に入金された。
(借) 当座預金 100
   (貸) 受取手形 100
「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「受取手形」(資産)が減少した➡「受取手形」は貸方(右側)

電子記録債権(債務)の仕訳

発生記録をしたとき

例 24-1 P.126
TO社はA社から商品100円を掛けで仕入れていたが、掛け代金の支払いに電子記録債務を用いることにし、取引銀行を通じて債務の発生記録を行った(A社は取引銀行からその通知を受けた)。

TO社(債務者)の仕訳です。

(借) 買掛金 100
   (貸) 電子記録債務 100
「買掛金」(負債)が減少した➡「買掛金」は借方(左側)
「電子記録債務」(負債)が増加した➡「電子記録債務」は貸方(右側)

A社(債権者)の仕訳です。

(借) 電子記録債権 100
   (貸) 売掛金 100
「電子記録債権」(資産)が増加した➡「電子記録債権」は借方(左側)
「売掛金」(資産)が減少した➡「売掛金」は貸方(右側)

消滅したとき

例 24-2 P.127
TO社は代金100円分の電子記録債務について、当座預金口座からA社の当座預金口座に払込みを行った。

TO社(債務者)の仕訳です。

(借) 電子記録債務 100
   (貸) 当座預金 100
「電子記録債務」(負債)が減少した➡「電子記録債務」は借方(左側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

A社(債権者)の仕訳です。

(借) 当座預金 100
   (貸) 電子記録債権 100
「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「電子記録債権」(資産)が減少した➡「電子記録債権」は貸方(右側)

貸付金と借入金の仕訳

お金を貸したとき

例 25-1 P.133
TO社はA社に現金100円を貸し付けた。
(借) 貸付金 100
   (貸) 現 金 100
「貸付金」(資産)が増加した➡「貸付金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

お金を借りたとき

例 25-1 P.133
A社はTO社から現金100円を借り入れた。
(借) 現 金 100
   (貸) 借入金 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「借入金」(負債)が増加した➡「借入金」は貸方(右側)

お金を返してもらい、利息と一緒に受け取ったとき

例 25-2 P.135
TO社はA社から貸付金100円の返済を受け、利息5円とともに現金で受け取った。
(借) 現 金 105
   (貸) 貸付金 100
   (貸) 受取利息 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「貸付金」(資産)が減少した➡「貸付金」は貸方(右側)
「受取利息」(収益)が増加した➡「受取利息」は貸方(右側)

お金を返し、利息と一緒に支払ったとき

例 25-3 P.135
A社はTO社に対する借入金100円を返済し、利息5円とともに現金で支払った。
(借) 借入金 100
(借) 支払利息 5
   (貸) 現 金 105
「借入金」(負債)が減少した➡「借入金」は借方(左側)
「支払利息」(費用)が増加した➡「支払利息」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

利息の計算

例 25-4 P.137
A社はTO社に対する借入金100円を返済し、利息(年利率3%、借入金8か月)とともに現金で支払った。

支払利息の計算:100円×3%×8か月/12か月=2円

(借) 借入金 100
(借) 支払利息 2
   (貸) 現 金 102
「借入金」(負債)が減少した➡「借入金」は借方(左側)
「支払利息」(費用)が増加した➡「支払利息」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

手形貸付金と手形借入金の仕訳

手形による貸付け

例 26-1 P.139
TO社はA社に現金100円を貸し付け、約束手形を受け取った。
(借) 手形貸付金 100
   (貸) 現 金 100
「手形貸付金」(資産)が増加した➡「手形貸付金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

手形による借入れ

例 26-1 P.139
A社はTO社から現金100円を借り入れ、約束手形を渡した。
(借) 現 金 100
   (貸) 手形借入金 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「手形借入金」(負債)が増加した➡「手形借入金」は貸方(右側)

仮払金の仕訳

旅費の仮払いをしたとき

会社が従業員に出張旅費の概算額を渡した場合、「仮払金」(資産)で処理します。

例 27-1 P.141
従業員の出張にあたり、旅費の概算額100円を現金で渡した。
(借) 仮払金 100
   (貸) 現 金 100
「仮払金」(資産)が増加した➡「仮払金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

旅費の精算をしたとき

出張から従業員が帰ってきて、使った金額が確定したら、「仮払金」(資産)から「旅費交通費」(費用)に振り替えます。

例 27-1 P.141
従業員が出張から戻り、旅費の残額20円を現金で受け取った。
(借) 現 金 20
(借) 旅費交通費 80
   (貸) 仮払金 100
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「旅費交通費」(費用)が増加した➡「旅費交通費」は借方(左側)
「仮払金」(資産)が減少した➡「仮払金」は貸方(右側)

仮受金の仕訳

内容不明の入金があったとき

口座に入金があったものの、その内容が不明のとき、「仮受金」(負債)で処理します。

例 28-1 P.143
当座預金口座にX社からの入金100円があったが、内容が不明である。
(借) 当座預金 100
   (貸) 仮受金 100
「当座預金」(資産)が増加した➡「当座預金」は借方(左側)
「仮受金」(負債)が増加した➡「仮受金」は貸方(右側)

内容が判明したとき

後日、内容が判明したときは、「仮受金」(負債)から該当する勘定科目に振り替えます。

例 28-1 P.143
後日、仮受金の内容が、X社から商品の注文を受けた際の手付金であることが判明した。

注文を受けた際の手付金は「前受金」(負債)で処理します。

(借) 仮受金 100
   (貸) 前受金 100
「仮受金」(負債)が減少した➡「仮受金」は借方(左側)
「前受金」(負債)が増加した➡「前受金」は貸方(右側)

立替金の仕訳

立替払いをしたとき

取引先が負担すべき費用を当社で立て替えたり、従業員が支払うべき金額を会社が立て替えたときは、「立替金」(資産)で処理します。従業員に対する立替金は「従業員立替金」(資産)で処理することもあります。

例 30-1 P.151
従業員が負担すべき生命保険料20円を現金で立替払いした。
(借) 従業員立替金 20
   (貸) 現 金 20
「従業員立替金」(資産)が増加した➡「従業員立替金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

立て替えた金額を返してもらったとき

当社が立て替えた金額を、あとで支払ってもらったときは、「立替金」(資産)を減少させます。

例 30-1 P.151
従業員の代わりに立替払いした20円を現金で受け取った。
(借) 現 金 20
   (貸) 従業員立替金 20
「現金」(資産)が増加した➡「現金」は借方(左側)
「従業員立替金」(資産)が減少した➡「従業員立替金」は貸方(右側)

給料の支払いの仕訳

給料の支払いをしたとき

例 31-1 P.153
給料総額100円のうち、源泉所得税10円と従業員負担分の社会保険料5円を差し引いた残額を当座預金口座から従業員の普通預金口座に振り込んだ。

[勘定科目]
当座預金 普通預金 所得税預り金 社会保険料預り金 給料
(借) 給 料 100
   (貸) 所得税預り金 10
   (貸) 社会保険料預り金 5
   (貸) 当座預金 85
「給料」(費用)が増加した➡「給料」は借方(左側)
「所得税預り金」(負債)が増加した➡「所得税預り金」は貸方(右側)
「社会保険料預り金」(負債)が増加した➡「社会保険料預り金」は貸方(右側)
「当座預金」(資産)が減少した➡「当座預金」は貸方(右側)

源泉所得税を納付したとき

例 31-2 P.154
給料から天引きした源泉所得税10円を現金で納付した。

[勘定科目]
現金 所得税預り金 社会保険料預り金 給料
(借) 所得税預り金 10
   (貸) 現 金 10
「所得税預り金」(負債)が減少した➡「所得税預り金」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

社会保険料を納付したとき

例 31-3 P.155
給料から天引きした、従業員負担分の社会保険料5円と会社負担分の社会保険料(従業員負担分と同額)を現金で納付した。

[勘定科目]
現金 所得税預り金 社会保険料預り金 法定福利費
(借) 社会保険料預り金 5
(借) 法定福利費 5
   (貸) 現 金 10
「社会保険料預り金」(負債)が減少した➡「社会保険料預り金」は借方(左側)
「法定福利費」(費用)が増加した➡「法定福利費」は借方(左側)
「現金」(資産)が減少した➡「現金」は貸方(右側)

まとめ

以上、「新しい日商簿記3級」STAGE3に登場する仕訳を見てきました。

 

▼STAGE2とSTAGE4、STAGE7はこちら。

【新しい日商簿記3級テキスト STAGE2】一発で覚えられる!簿記3級の仕訳攻略法まとめ 【新しい日商簿記3級テキスト STAGE4】仕訳攻略法まとめ。貸倒れと貸倒引当金、減価償却費、消耗品、租税公課など。 新しい日商簿記3級STAGE7 【新しい日商簿記3級テキスト STAGE7】仕訳攻略法まとめ。売上原価の算定(しくりくりし)、法人税等の計上など

 

STAGE3は、「簿記上の現金、現金過不足、普通預金と定期預金、当座預金、当座借越、小口現金、約束手形、電子記録債権(債務)、貸付金と借入金、手形貸付金と手形借入金、仮払金、仮受金、立替金、給料の支払い」などのテーマが詰まった盛りだくさんの内容でした(一部取り上げていないテーマがあります)。

いずれも試験頻出のテーマで、簿記を勉強していく上では、必ず理解しておかなくてはならない項目ばかり。知識を使いこなせるようになるまで、しっかり勉強しておきましょう。

仕訳の作り方

  • その勘定科目が資産・負債・収益・費用・純資産のどれにあたるのか
  • 資産・負債・収益・費用・純資産のホームポジションは、借方(左側)・貸方(右側)のどちらか➡資産費用借方(左側)負債収益純資産貸方(右側)

の2つが、仕訳を作るためには必須の知識となります。

もし仕訳の作り方を忘れたら、この2つのポイントに立ち返ってもう一度考えてみてください。

「新しい日商簿記3級」STAGE1のLesson3「仕訳の作り方」には、簿記の一番重要なポイントがよくまとめられています。勉強し始めの時期は、ここを何度も繰り返し読んで「仕訳の作り方」をマスターしてくださいね!