第150回日商簿記2級第1問4はクレジット売掛金の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
商品を¥50,000で顧客に販売し、このうち消費税込みで¥10,800を現金で受取り、残額をクレジット払いの条件とした。信販会社へのクレジット手数料(クレジット販売代金の5%)も販売時に計上した。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
目次
解説
問題文を少しずつ読み進め、わかる部分から明らかにしていきます。
商品を¥50,000で顧客に販売し…
商品¥50,000 を顧客に販売
売上➡収益
収益の発生=貸方
(借)
(貸) 売 上 50,000
(貸) 売 上 50,000
なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理する…
商品¥50,000 を顧客に販売➡税込¥54,000(=¥50,000×1.08)
うち消費税は、¥4,000(=¥50,000×0.08)
消費税¥4,000(=¥50,000×0.08)分を税抜方式で計上します。
仮受消費税➡負債
負債の増加=貸方
(借)
(貸) 仮受消費税 4,000
(貸) 仮受消費税 4,000
…このうち消費税込みで¥10,800を現金で受取り、残額をクレジット払いの条件とした。…
消費税込み¥54,000 の売上のうち、¥10,800 は現金で受け取った。
➡残額¥43,200(=¥54,000-¥10,800) =クレジット払い
現金➡資産
資産の増加=借方
クレジット売掛金➡資産
資産の増加=借方
(借) 現 金 10,800
(借) クレジット売掛金 43,200
(貸)
(借) クレジット売掛金 43,200
(貸)
…信販会社へのクレジット手数料(クレジット販売代金の5%)も販売時に計上した。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
税抜きのクレジット販売代金は¥40,000(=¥43,200÷1.08)なので、クレジット手数料は¥2,000(=¥40,000×0.05)と求められます。
クレジット手数料は、支払手数料で処理します。
支払手数料➡費用
費用の発生=借方
(借) 支払手数料 2,000
(貸)
(貸)
また、支払手数料の¥2,000分をクレジット売掛金から減らします。
クレジット売掛金➡資産
資産の減少=貸方
(借)
(貸) クレジット売掛金 2,000
(貸) クレジット売掛金 2,000
以上をまとめると、解答の仕訳となります。
解答
(借) 現 金 10,800
(借) クレジット売掛金 41,200
(借) 支払手数料 2,000
(貸) 売 上 50,000
(貸) 仮受消費税 4,000
(借) クレジット売掛金 41,200
(借) 支払手数料 2,000
(貸) 売 上 50,000
(貸) 仮受消費税 4,000
第150回日商簿記2級第1問
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