第145回日商簿記2級第1問3は有価証券の購入の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
満期まで保有する目的で群馬自動車工業株式会社が発行する社債(額面総額¥60,000)を平成28年9月8日に額面¥100につき¥99.50で購入し、前回の利払日の翌日から売買日までの端数利息(1年を365日とする日割計算で算出し、収益の勘定を用いて処理すること)とともに当社の当座預金口座から指定された銀行の普通預金口座へ振り込んだ。この社債は平成27年7月1日に発行された普通社債であり、満期までの期間は10年、利払日は毎年6月と12月の末日、利率は年0.365%であった。
目次
解説
端数利息の計算に使う日数計算
前回の利払日6月末日の翌日(=7月1日)から9月8日
➡31日(7月)+31日(8月)+8日(9月)=70日
端数利息=¥60,000×0.00365÷365日×70日
=¥42
6 00 00 × ・ 00 3 6 5
÷ 3 6 5
× 7 0
=
42
端数利息の仕訳
社債の利息➡有価証券利息
有価証券利息➡収益
利払日6月末日の翌日(7月1日)から9月8日までの利息➡売主のもの
収益の減少=借方
(借) 有価証券利息 42
(貸)
(貸)
…満期まで保有する目的で群馬自動車工業株式会社が発行する社債(額面総額¥60,000)を平成28年9月8日に額面¥100につき¥99.50で購入し…
¥60,000÷¥100×¥99.50=¥59,700
取得価額:¥59,700
満期保有目的債券➡資産
資産の増加=借方
(借) 満期保有目的債券 59,700
(貸)
(貸)
…端数利息…とともに当社の当座預金口座から指定された銀行の普通預金口座へ振り込んだ。
¥59,700+¥42=¥59,742
当座預金➡資産
資産の減少=貸方
(借)
(貸) 当座預金 59,742
(貸) 当座預金 59,742
以上をまとめたものが解答の仕訳となります。
解答
(借) 満期保有目的債券 59,700
(借) 有価証券利息 42
(貸) 当座預金 59,742
(借) 有価証券利息 42
(貸) 当座預金 59,742
第145回日商簿記2級第1問
問 | 出題論点・解説ページへのリンク |
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1 | 有形固定資産の割賦購入 |
2 | 合併 |
3 | 有価証券の購入、端数利息の処理 |
4 | サービス業の仕掛品計上 |
5 | 本支店会計 |