第138回日商簿記2級第1問1は固定資産の滅失について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
当期首に、倉庫(取得原価¥250,000、減価償却累計額¥160,000、間接法で記帳)が火災により全焼した。この倉庫には総額¥100,000の火災保険を掛けていたので、保険会社に保険金の支払いを請求した。
目次
解説
当期首に、倉庫(取得原価¥250,000、減価償却累計額¥160,000、間接法で記帳)が火災により全焼した。
倉庫は「建物」で処理します。倉庫が火災により全焼したので「建物」という資産を減らします。
倉庫➡建物➡資産
倉庫が火災により全焼➡資産の減少=貸方
また、建物とセットになっている「建物減価償却累計額」も減らします。「建物減価償却累計額」は資産のマイナスを表す評価勘定で貸方がホームポジションです。「建物減価償却累計額」を減らすので、借方に記入します。
建物減価償却累計額➡資産のマイナスの減少=借方
(借) 建物減価償却累計額 160,000
(貸) 建 物 250,000
(貸) 建 物 250,000
この倉庫には総額¥100,000の火災保険を掛けていたので、保険会社に保険金の支払いを請求した。
保険金は保険会社からお金を受け取る権利なので「未収金」で処理します。ただし請求できる金額は総額¥100,000ではなく、建物の帳簿価額¥90,000(=¥250,000-¥160,000)までとなります。
保険金の支払いを請求➡将来受け取れるかもしれない権利➡未収金
未収金➡資産
資産の増加=借方
(借) 未収金 90,000
(貸)
(貸)
以上をまとめると解答の仕訳が完成します。
解答
(借) 建物減価償却累計額 160,000
(借) 未収金 90,000
(貸) 建 物 250,000
(借) 未収金 90,000
(貸) 建 物 250,000
第138回日商簿記2級第1問
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