第148回日商簿記2級第1問4は売上割戻の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
直近3か月(前期2か月、当期1か月)のF物産に対する売上高合計が¥120,000に達し、当社の割戻実施の条件(3か月間の売上が¥100,000を超える顧客に対し、売上総額の1.5%相当額を支払う)を満たしたため、本日、当社の普通預金口座から所定の額を同社の当座預金口座に振り込んだ。なお、前期末の決算で、同社に対する売上割戻引当金を¥1,050計上している。
目次
解説
…当社の普通預金口座から所定の額を同社の当座預金口座に振り込んだ。…
売上高合計¥120,000
売上割戻➡¥1,800(=¥120,000×1.5%)
当座預金➡資産
当社の普通預金口座から…振り込んだ
➡資産の減少=貸方
(借)
(貸) 普通預金 1,800
(貸) 普通預金 1,800
…なお、前期末の決算で、同社に対する売上割戻引当金を¥1,050計上している。
売上割戻しは「売上割戻」という費用で処理しますが、売上割戻引当金の残高がある場合は「売上割戻引当金」を取り崩します。ただ、勘定科目群に「売上割戻」がないので、「売上割戻」の代わりに「売上」を減らします。
売上割戻引当金➡負債
売上割戻引当金の取り崩し➡負債の減少=借方
(借) 売上割戻引当金 1,050
(貸)
(貸)
残額の¥750 については売上を減らします。
売上➡収益
収益の減少=借方
(借) 売 上 750
(貸)
(貸)
以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。
解答
(借) 売上割戻引当金 1,050
(借) 売 上 750
(貸) 普通預金 1,800
(借) 売 上 750
(貸) 普通預金 1,800
第148回日商簿記2級第1問
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