第147回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の2問目は材料の消費取引です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
当社は本社と工場が離れていることから、工場会計を独立させている。材料と製品の倉庫は工場に置き、材料購入を含めて支払関係はすべて本社が行っている。
当月、製造のために6,000kgの素材を出庫した。なお、月初に素材2,000kg(購入価額380円/kg)があり、素材費は月次総平均法で計算している。第147回 日商簿記2級 第4問 1 【材料の購入】より、当月購入分の素材費は素材8,000kg(購入価額400円/kg)である。
当月、製造のために6,000kgの素材を出庫した。なお、月初に素材2,000kg(購入価額380円/kg)があり、素材費は月次総平均法で計算している。第147回 日商簿記2級 第4問 1 【材料の購入】より、当月購入分の素材費は素材8,000kg(購入価額400円/kg)である。
目次
解説
当月、製造のために6,000kgの素材を出庫した。なお、月初に素材2,000kg(購入価額380円/kg)があり、材料費は月次総平均法で計算している。
材料費単価を総平均法で求めます。
月初在庫素材費 760,000円(=380円/kg×2,000kg)
当月購入分素材費 3,200,000円(=400円/kg×8,000kg)
素材費合計 3,960,000円
素材費平均単価=396円/kg(=3,960,000円÷10,000kg)
出庫した素材費 2,376,000円(=396円/kg×6,000kg)
この出庫した素材費の金額をもとに仕訳を行います。
「材料」は価値あるものなので資産です。
資産の科目は増えたら借方、減ったら貸方に記入します。ここでは素材を消費した場合なので、資産が減っていると考え貸方に記入します。
材料➡資産
直接材料費を計上➡材料を消費➡資産の減少=貸方
(借)
(貸) 材料 2,376,000
(貸) 材料 2,376,000
また、直接材料費を計上するので「仕掛品」で仕訳します。
「仕掛品」は資産なので増えたら借方に記入します。
仕掛品➡資産
資産の増加=借方
(借) 仕掛品 2,376,000
(貸)
(貸)
上の2つを合わせたものが解答の仕訳となります。
解答
(借) 仕掛品 2,376,000
(貸) 材 料 2,376,000
(貸) 材 料 2,376,000