第147回日商簿記2級第1問5はソフトウェアの処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
外部に開発を依頼していた社内利用目的のソフトウェア(開発費用¥24,800は4回分割で銀行振込により全額支払済み)が完成し使用を開始したため、ソフトウェア勘定に振り替えた。なお、開発費用¥24,800の中には、今後の4年間のシステム関係の保守費用¥4,800が含まれていた。
目次
解説
問題文の指示に従って順を追って考えていきます。
開発費用¥24,800は4回分割で銀行振込により全額支払済み
ソフトウェアの開発費用¥24,800は全額支払済みです。ソフトウェアの開発等にかかる代金を前払いした場合は、いったんソフトウェア勘定で処理するため4回分を合計すると
(借) ソフトウェア仮勘定 24,800
(貸) 当座預金 24,800
(貸) 当座預金 24,800
という状況であることがわかります。
…ソフトウェア(…)が完成し使用を開始したため、ソフトウェア勘定に振り替えた。…
問題文の指示に従い、製作中を表す「ソフトウェア仮勘定」を「ソフトウェア」に振り替えます。¥4,800分は今後の4年間のシステム関係の保守費用なので、¥24,800から¥4,800を差し引いた¥20,000分だけソフトウェア勘定に振り替えます。
ソフトウェア仮勘定➡資産
資産の減少=貸方
(借)
(貸) ソフトウェア仮勘定 20,000
(貸) ソフトウェア仮勘定 20,000
ソフトウェア➡資産
ソフトウェアの完成➡資産の増加=借方
(借) ソフトウェア 20,000
(貸)
(貸)
…今後の4年間のシステム関係の保守費用¥4,800…
「今後4年間のシステム関係の保守費用¥4,800」は本試験の勘定科目群をヒントに
これから4年間使っていく費用の代金をすでに支払っている➡費用の前払い➡長期前払費用
と見当をつけます。
長期前払費用➡資産
資産の増加=借方
(借) 長期前払費用 4,800
(貸)
(貸)
と書きます。
貸方は、ソフトウェア仮勘定とします。
ソフトウェア仮勘定➡資産
資産の減少=貸方
(借)
(貸) ソフトウェア仮勘定 4,800
(貸) ソフトウェア仮勘定 4,800
以上をまとめたものが解答の仕訳となります。
解答
(借) ソフトウェア 20,000
(借) 長期前払費用 4,800
(貸) ソフトウェア仮勘定 24,800
(借) 長期前払費用 4,800
(貸) ソフトウェア仮勘定 24,800
第147回日商簿記2級第1問
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1 | 建設仮勘定 |
2 | 外貨建取引(為替予約) |
3 | クレジット売掛金と消費税 |
4 | ファイナンス・リース取引 |
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