11月20日(日)に実施された第144回日商簿記検定。
出題区分が改定されて2回目の試験となる今回、3級の合格率は上昇(40%~50%)し、2級の合格率は低下(15%~25%)すると予想されているようです。
今回受験された方は、28日(月)から始まる各地の商工会議所の合格発表の結果が気になるところだと思いますが、実は次の 2017年2月の145回検定もすぐにやってきます。
今回は日商簿記3級を初めて受験する方向けに、「予想問題集どれにすればいい?」について考えてみたいと思います。
144回日商簿記3級出題論点
早速ですが、今回の第144回日商簿記3級で出題された論点は次の通りです。
第1問 | 売上返品 |
預金の預け替え | |
消耗品の購入 | |
債権の貸倒れ | |
掛代金支払いのための約束手形振出し | |
第2問 | 勘定記入(減価償却) |
第3問 | 合計試算表 |
第4問 | 伝票会計、仕訳日計表 |
第5問 | 財務諸表(B/S、P/L) |
第1問の仕訳問題から第5問まで、本試験の出題論点と予想問題集の予想論点を照らし合わせて的中したかどうかを確認していきましょう。
「第144回をあてる TAC直前予想 日商簿記3級」の予想を検証
簿記の予想問題集で一番有名な「第144回をあてる TAC直前予想 日商簿記3級」。
予想は的中したのでしょうか?
予 想 | 結果 | |
第1問 | 売上返品(仕訳カード1) | 〇 |
預金の預け替え | ✖ | |
消耗品の購入(仕訳カード25) | 〇 | |
債権の貸倒れ(第3予想) | 〇 | |
約束手形振出し(仕訳カード7) | 〇 | |
第2問 | 勘定記入(消耗品) | 〇 |
第3問 | 合計試算表(プラス予想) | 〇 |
第4問 | 仕訳日計表作成(第3問第2予想) | 〇 |
第5問 | P/L・B/S作成(第2予想) | 〇 |
結果はこの表のようになりました。
さすがTAC。一部論点が異なったり出題問題違いがあるものの、出題論点をほぼ全て的中させています。
第1問については、出題された5問中4問的中。予想問題と仕訳カードをやっておけば、16点取れたことになります。
第2問から第5問まで出題論点が網羅されているので、ケアレスミスがあったと仮定して控えめに見積もると、第2問6点、第3問26点、第4問8点、第5問26点。
第1問を含めると、合計82点は取れたと考えられます。
…ということは、仮に簿記3級の勉強があまり進んでいなかったとしても、この「あてる」さえやっておけば、何とか合格できたということに!(ちょっと極端ですが…)
簿記3級予想問題集として、「あてる」はマストの教材と言えそうですね。
「第144回試験11/20をズバッとあてる! 日商簿記3級ラストスパート模試」の予想検証
続いて、ネットスクール出版の予想も見てみましょう。
予 想 | 結果 | |
第1問 | 売上返品 | ✖ |
預金の預け替え | ✖ | |
消耗品の購入 | ✖ | |
債権の貸倒れ(第3予想) | 〇 | |
約束手形振出し(ウラ予想) | △ | |
第2問 | すみません。外しました。 | ✖ |
第3問 | 合計試算表(第2予想) | 〇 |
第4問 | 仕訳日計表(第3予想第3問) | △ |
第5問 | P/L・B/S作成(第1予想) | 〇 |
結果はこの表のとおりとなりました。
残念ながら、第1問の仕訳問題は5問中2問。第2問はハズレ。第4問も、第3問の予想論点がカスッたという結果となりました(これはネットスクールさんの解答速報会の資料を元にしたものです)。
この結果をもとに、ケアレスミスがあったと仮定して控えめに見積もってみると、第1問については8点、第2問0点、第3問26点、第4問8点、第5問26点。
合計68点。
残念ながら、これだけでは合格点が取れないという結果になってしまいました。
実際の本試験では、わからなくても推定するなどして正解できる箇所があったりしますので、もっと得点できる可能性もありますが、ネットスクール出版のラストスパート模試では、合格するには不十分という結果になってしまいました。
簿記の勉強が進んでいる方はもちろん、簿記の勉強が進んでいない場合には、このような教材を使った場合に時間を無駄にしてしまう可能性があるので、購入する際は慎重に検討した方がいいでしょう。
まとめ
以上、検証してきたところをもとにすると、次回145回日商簿記3級向け予想問題集には、TAC出版の「第144回をあてる TAC直前予想 日商簿記3級」がおすすめということになります。
この予想問題集を使えば、試験で出題される論点をほぼ全て事前に解いておくことができるので、試験に臨むにあたってとても有利になりますね。
通常の講座では本試験同様形式の答案練習会3回と直前講義のセットで約1万円の受講料がかかります。この「あてる」予想問題集には、4回分の模試が含まれていて価格はたったの1,000円(TAC出版のWEBサイトから申し込めば割引価格で購入することができます)。
簿記3級の受験勉強にはもはやこの「あてる」はマストの教材。145回検定向けの刊行予定が分かり次第、このサイトでも告知していきますので忘れずに購入してしっかり問題を解き、合格を手にしてくださいね。