第136回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の1問目は材料の購入、材料副費です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
当月、素材 1,000kg(購入代価100円/kg)、工場消耗品2,000円(購入代価)を掛けで購入した。なお、購入にさいしては、材料副費として8,000円を予定配賦している。材料勘定、材料副費勘定を用いる。
目次
解説
…素材 1,000kg(購入代価100円/kg)、工場消耗品2,000円(購入代価)を…購入した。…材料勘定…を用いる。
まず素材と工場消耗品を掛けで購入した部分についてわかるところから仕訳を書いてしまいます。素材と工場消耗品は「材料」で処理します。材料は資産なので増えたら借方です。
素材 100円/kg×1,000kg + 工場消耗品 2,000円=102,000円
素材と工場消耗品➡材料
材料➡資産
…購入した➡資産の増加=借方
(借) 材 料 102,000
(貸)
(貸)
…掛けで購入した。
材料代金については掛けで購入しているので「買掛金」を使って仕訳を行います。「買掛金」は負債なので増えたら貸方です。
材料代金を後払いで購入➡買掛金
買掛金➡負債
…掛けで購入した。➡負債の増加=貸方
(借)
(貸) 買掛金 102,000
(貸) 買掛金 102,000
…なお、購入にさいしては、材料副費として8,000円を予定配賦している。…材料副費勘定を用いる。
材料副費を予定配賦している場合、「材料副費を材料に振り替える」と読み替えて考えるとわかりやすくなります。つまり材料副費を減らしてその分材料を増やします。
材料副費は費用で借方の科目なので、費用を減らすため貸方に記入します。
材料副費➡付随費用のこと➡費用
材料副費の予定配賦➡費用を減らす=貸方
(借)
(貸) 材料副費 8,000
(貸) 材料副費 8,000
材料は資産で借方の科目なので、資産を増やすため借方に記入します。
材料➡資産
資産を増やす=借方
(借) 材 料 8,000
(貸)
(貸)
以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。
解答
(借) 材 料 110,000
(貸) 買掛金 102,000
(貸) 材料副費 8,000
(貸) 買掛金 102,000
(貸) 材料副費 8,000
材料=102,000+8,000=110,000