第136回日商簿記2級第1問3は研究開発費の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
当月の研究開発部門の人件費¥1,000と研究開発用の材料の購入代金¥3,000を小切手を振り出して支払った。また、研究開発目的のみに使用する実験装置¥6,000を購入し、その支払いは翌月末払いとした。
目次
解説
…小切手を振り出して支払った。
小切手➡当座預金
当座預金➡資産
小切手の振り出し➡自分の口座からいずれ引き落とされる
➡当座預金の減少
資産の減少=貸方
(借)
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 当座預金 4,000
…その支払いは翌月末払いとした。
商品購入代金以外の未払い➡未払金
未払金➡負債
負債の増加=貸方
(借)
(貸) 未払金 6,000
(貸) 未払金 6,000
研究開発部門の人件費と研究開発用の材料と研究開発目的のみに使用する実験装置
すべて研究開発費➡費用
費用の発生=借方
(借) 研究開発費 10,000
(貸)
(貸)
解答
(借) 研究開発費 10,000
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
詳しい解説
問題文からキーワードを拾っていくと
「小切手を振り出して」と「その支払いは翌月末払いとした」というように支払方法についての記述があります。
「小切手を振り出して」支払った場合は
当座預金➡資産➡資産の減少=貸方
「その支払いは翌月末払いとした」場合は
商品代金以外の後払い➡未払金➡負債➡負債の増加=貸方より
(借)
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
となります。
「研究開発部門の人件費」「研究開発用の材料の購入代金」「研究開発目的のみに使用する実験装置」はいずれも研究開発費で処理します。勘定科目群には備品がありますが、実験装置を備品としないように注意しましょう。
研究開発費➡費用➡費用の発生=借方
解答は
(借) 研究開発費 10,000
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
(貸) 当座預金 4,000
(貸) 未払金 6,000
となります。
第136回日商簿記2級第1問
問 | 出題論点・解説ページへのリンク |
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1 | 固定資産の買換 |
2 | 法人税等の処理 |
3 | 研究開発費 |
4 | 手形の更改 |
5 | 株式の発行 |