第133回日商簿記2級第1問2は有価証券の売却(移動平均法)の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
B商店は売買目的で保有しているN商事株式会社の株式1,000株のうち400株を1株¥160で売却し、代金は来月末に受け取ることにした。なお、B商店は、N商事株式会社株式をこれまで @¥130で300株、@¥200で100株、@¥170で200株を順次購入しており、移動平均法による記帳を行っている。
目次
解説
…400株を1株¥160で売却し、代金は来月末に受け取ることにした。…
400株×¥160=¥64,000
株式の売却代金➡商品以外の代金
商品以外の代金を後で受け取る➡未収金
未収金➡資産
未収金の増加➡資産の増加=借方
(借) 未収金 64,000
(貸)
(貸)
…なお、B商店は、N商事株式会社株式をこれまで @¥130で300株、@¥200で100株、@¥170で200株を順次購入しており、移動平均法による記帳を行っている。
@¥130×300株=¥39,000
@¥200×100株=¥20,000
@¥170×200株=¥34,000
合計 600株、¥93,000
➡1株当たり、@¥155
売却株数400株なので、
@¥155×400株=¥62,000
売買目的有価証券➡資産
売買目的有価証券の売却➡資産の減少=貸方
(借)
(貸) 売買目的有価証券 62,000
(貸) 売買目的有価証券 62,000
この時点で、差額が貸方に発生
(借) 未収金 64,000
(貸) 売買目的有価証券 62,000
(貸) 2,000
(貸) 売買目的有価証券 62,000
(貸) 2,000
¥62,000の売買目的有価証券が¥64,000で売れた➡有価証券売却益となる
有価証券売却益➡収益
収益の発生=貸方
解答
(借) 未収金 64,000
(貸) 売買目的有価証券 62,000
(貸) 有価証券売却益 2,000
(貸) 売買目的有価証券 62,000
(貸) 有価証券売却益 2,000
第133回日商簿記2級第1問
問 | 出題論点・解説ページへのリンク |
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1 | 荷為替の取組み |
2 | 有価証券の売却(移動平均法) |
3 | 銀行勘定調整表・当座預金の修正 |
4 | 株式の発行、創立費 |
5 | 不渡手形、保証債務の取崩し |