第132回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の2問目は外注加工無償支給です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
製造指図書♯101のために原料1,300kgを出庫し、外注業者に加工を依頼した。原料費の計算には1kg当たり350円の予定消費価格を用い、出庫記録は通常の出庫票による。当工場では、購入した原料を外注業者に無償支給し、加工の一部を依頼している。加工品が外注業者から納入されると、検査後、ただちに製造現場に引き渡される。
目次
解説
製造指図書#101が特定されているため、原料を外注業者に引き渡すとき(本問の場合)に仕訳を行います。
出庫する原料の金額は予定消費価格(1kg当たり350円)を使って計算します。
350円/kg × 1,300kg
= 455,000円
= 455,000円
原料は「材料」を使って仕訳します。材料は価値あるもの、つまり資産なので、ここでは資産を引き渡した=資産が減少すると考えます。
原料➡材料
材料➡資産
原料を外注業者に渡す➡資産の減少=貸方
(借)
(貸) 材料 455,000
(貸) 材料 455,000
製造指図書#101が特定されているため、仕掛品に振り替えます。仕掛品は資産で、資産が増加すると考え借方に仕訳をします。
※「材料から仕掛品に振り替える」=材料を減らす代わりに仕掛品を増やす。
仕掛品➡資産
資産の増加=借方
(借) 仕掛品 455,000
(貸)
(貸)
以上の仕訳を合わせると解答になります。
解答
(借) 仕掛品 455,000
(貸) 材 料 455,000
(貸) 材 料 455,000