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第151回日商簿記2級第1問仕訳問題対策のために過去問をまとめてみたよ。

日商簿記2級に合格するためには、第1問の仕訳問題対策が非常に重要です。
特に平成28年度の試験範囲の変更以降、つまり143回から150回で出題された40問は全てできるようにしておいた方がいいでしょう。

このページでは、日商簿記2級 第143回試験から第150回試験で出題された40問(改題)を

問題➡解説➡解答

の順で並べてみました。

試験直前期の最終チェックにご利用ください。

目次

第150回問題1

顧客に対するサービス提供が完了したため、契約額¥30,000(支払いは翌月末)を収益に計上した。これにともない、それまでに仕掛品に計上されていた諸費用¥15,000と追加で発生した外注費¥7,000(支払いは翌月20日)との合計額を原価に計上した。
 

解説

…契約額¥30,000(支払いは翌月末)を収益に計上した。…

収益が発生し、代金は後払い➡後でお金を受け取る権利が発生

後でお金を受け取る権利➡売掛金

売掛金➡資産

➡資産の増加=借方

(借) 売掛金 30,000
  (貸)

収益に計上した➡役務収益を計上する

➡収益の発生=貸方

(借)
  (貸) 役務収益 30,000
…仕掛品に計上されていた諸費用¥15,000と追加で発生した外注費¥7,000(支払いは翌月20日)との合計額を原価に計上した。

諸費用¥15,000+外注費¥7,000=役務原価¥22,000

原価を計上する➡費用の発生=借方

(借) 役務原価 22,000
  (貸)

仕掛品に計上されていた諸費用¥15,000 ➡仕掛品

仕掛品➡資産

仕掛品から売上原価へ振り替え➡資産の減少=貸方

(借)
  (貸) 仕掛品 15,000

外注費¥7,000 の支払は翌月➡後払い➡買掛金

買掛金➡負債

負債の増加=貸方

(借)
  (貸) 買掛金 7,000

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 売掛金 30,000
  (貸) 役務収益 30,000
(借) 役務原価 22,000
  (貸) 仕掛品 15,000
  (貸) 買掛金 7,000

 

第150回問題2

製造ラインの増設工事が完成し、機械装置に¥200,000、構築物に¥40,000 を計上した。この工事については、毎月末に支払期日が到来する額面¥11,000の約束手形24枚を振り出して相手先に交付した。なお、約束手形に含まれる利息相当額については資産勘定で処理することとした。
 

解説

製造ラインの増設工事が完成し、機械装置に¥200,000、構築物に¥40,000 を計上した。

機械装置¥200,000 と構築物¥40,000 を計上します。

いずれも資産の科目なので、借方に仕訳を行います。

機械装置、構築物➡資産

資産の増加=借方

(借) 機械装置 200,000 
(借) 構築物 40,000
  (貸)
…毎月末に支払期日が到来する額面¥11,000の約束手形24枚を振り出して相手先に交付した。…

機械装置、構築物の工事代金の支払いのために振り出した約束手形については、営業外支払手形で処理します。営業外支払手形は負債の科目なので、増えたら貸方に仕訳を行います。

¥11,000×24=¥264,000

営業外支払手形➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 営業外支払手形 264,000
…なお、約束手形に含まれる利息相当額については資産勘定で処理することとした。

機械装置、構築物の工事代金の合計は¥240,000、約束手形の額面金額の合計は¥264,000 となっており、差額¥24,000 が生じています。この差額は利息に相当しますが、問題文の指示により資産勘定で処理します。

資産勘定で処理する場合、勘定科目群から長期前払費用を見つけられたかどうかがポイントとなります。

長期前払費用➡資産

資産の増加=借方

(借) 長期前払費用 24,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 機械装置 200,000
(借) 構築物 40,000
(借) 長期前払費用 24,000
  (貸) 営業外支払手形 264,000

 

第150回問題3

同業他社の事業の一部を譲り受けることになり、譲渡代金¥450,000を普通預金口座から相手先口座に振り込んだ。この取引により譲り受けた資産の評価額は、商品¥80,000、建物¥180,000、備品¥60,000であり、引き受けた負債はなかった。
 

解説

事業の一部譲受けより、譲り受けた資産の評価額合計=¥320,000

本問では、評価額¥320,000 の事業に対して譲渡代金¥450,000 を支払って譲り受けているため、差額が生じています。この差額 ¥130,000 はのれん(資産)で処理します。

この取引により譲り受けた資産の評価額は、商品¥80,000、建物¥180,000、備品¥60,000であり、引き受けた負債はなかった。

本問では、事業の一部譲受けで譲り受けた資産を評価額で計上します。引き受けた負債はないので、

資産=借方

に仕訳を行います。

(借) 商 品 80,000
(借) 建 物 180,000 
(借) 備 品 60,000 
  (貸) 
…譲渡代金¥450,000を普通預金口座から相手先口座に振り込んだ。…

譲渡代金を普通預金口座から相手先口座に振り込んで支払ったので、普通預金を減らします。

普通預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 普通預金 450,000

のれん

いったんここまでの仕訳をまとめると

(借) 商 品 80,000
(借) 建 物 180,000 
(借) 備 品 60,000 
  (貸) 普通預金 450,000
(借) 差額 130,000

となり、借方に差額が発生します。借方の差額は「のれん」で処理します。

のれん➡資産

資産の増加=借方

(借) のれん 130,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 商 品 80,000
(借) 建 物 180,000 
(借) 備 品 60,000 
(借) のれん 130,000
  (貸) 普通預金 450,000

 

第150回問題4

商品を¥50,000で顧客に販売し、このうち消費税込みで¥10,800を現金で受取り、残額をクレジット払いの条件とした。信販会社へのクレジット手数料(クレジット販売代金の5%)も販売時に計上した。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
 

解説

問題文を少しずつ読み進め、わかる部分から明らかにしていきます。

商品を¥50,000で顧客に販売し…

商品¥50,000 を顧客に販売

売上➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 50,000
なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理する…

商品¥50,000 を顧客に販売➡税込¥54,000(=¥50,000×1.08)

うち消費税は、¥4,000(=¥50,000×0.08)

消費税¥4,000(=¥50,000×0.08)分を税抜方式で計上します。

仮受消費税➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 仮受消費税 4,000
…このうち消費税込みで¥10,800を現金で受取り、残額をクレジット払いの条件とした。…

消費税込み¥54,000 の売上のうち、¥10,800 は現金で受け取った。

➡残額¥43,200(=¥54,000-¥10,800) =クレジット払い

現金➡資産

資産の増加=借方

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) 現 金 10,800
(借) クレジット売掛金 43,200
  (貸) 
…信販会社へのクレジット手数料(クレジット販売代金の5%)も販売時に計上した。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。

税抜きのクレジット販売代金は¥40,000(=¥43,200÷1.08)なので、クレジット手数料は¥2,000(=¥40,000×0.05)と求められます。

クレジット手数料は、支払手数料で処理します。

支払手数料➡費用

費用の発生=借方

(借) 支払手数料 2,000
  (貸) 

また、支払手数料の¥2,000分をクレジット売掛金から減らします。

クレジット売掛金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) クレジット売掛金 2,000

以上をまとめると、解答の仕訳となります。

解答

(借) 現 金 10,800
(借) クレジット売掛金 41,200
(借) 支払手数料 2,000
  (貸) 売 上 50,000
  (貸) 仮受消費税 4,000

 

第150回問題5

繰越利益剰余金が¥200,000の借方残高になっていたため、株主総会の決議によって、資本準備金¥300,000と、利益準備金¥250,000を取り崩すこととした。利益準備金の取崩額は、繰越利益剰余金とした。
 

解説

…資本準備金¥300,000と、利益準備金¥250,000を取り崩すこととした。

準備金(資本準備金、利益準備金)➡純資産

準備金の取り崩し➡純資産の減少=借方

(借) 資本準備金 300,000
(借) 利益準備金 250,000
   (貸) 

資本準備金を減らした分、その他資本剰余金を増やし、利益準備金を減らした分、繰越利益剰余金を増やします。

剰余金(その他資本剰余金、繰越利益剰余金)➡純資産

純資産の増加=貸方

(借)
  (貸) その他資本剰余金 300,000
  (貸) 繰越利益剰余金 250,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 資本準備金 300,000
(借) 利益準備金 250,000
  (貸) その他資本剰余金 300,000
  (貸) 繰越利益剰余金 250,000

 

第149回問題1

電子記録債権¥30,000を割り引くために、取引銀行を通じて電子記録債権記録期間に当該債権の譲渡記録の請求を行い、取引銀行から割引料 ¥280を差し引いた手取金が当座預金の口座に振り込まれた。
 

解説

電子記録債権¥30,000を割り引く…

電子記録債権の割引は、電子記録債権の売却を意味します。そこで電子記録債権を減らします。

電子記録債権➡資産

電子記録債権の割引➡資産の減少=貸方

(借)
  (貸) 電子記録債権 30,000
…割引料 ¥280を差し引いた手取金が当座預金の口座に振り込まれた。

電子記録債権¥30,000 から割引料 ¥280 を差し引いた手取金は¥29,720。この金額が当座預金口座に振り込まれたため、当座預金を増やします。

当座預金➡資産

資産の増加=借方

(借) 当座預金 29,720
  (貸)

割引料は、「電子記録債権売却損」で処理します。

電子記録債権売却損➡費用

費用の発生=借方

(借) 電子記録債権売却損 280
  (貸) 

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 当座預金 29,720
(借) 電子記録債権売却損 280
  (貸) 電子記録債権 30,000

 

第149回問題2

×年6月19日、満期保有目的の有価証券として、他社が発行する額面総額¥100,000の社債(利率は年0.365%、利払日は3月末と9月末)を額面¥100につき¥98.80で購入し、代金は直近の利払日の翌日から売買日当日までの期間にかかわる端数利息とともに小切手を振り出して支払った。なお、端数利息の金額については、1年を365日として日割計算する。
 

解説

端数利息の計算に使う日数計算

前回の利払日3月末日の翌日(=4月1日)から6月19日

➡30日(4月)+31日(5月)+19日(6月)=80日

端数利息=¥100,000×0.00365÷365日×80日

=¥80

 1   00   00     ×     00   3   6   5 

 ÷       

 ×   8   0 

  

80

端数利息の仕訳

社債の利息➡有価証券利息

有価証券利息➡収益

利払日3月末日の翌日(4月1日)から6月19日までの利息➡売主のもの

収益の減少=借方

(借) 有価証券利息 80
  (貸) 
…満期保有目的の有価証券として、他社が発行する額面総額¥100,000の社債(…)を額面¥100につき¥98.80で購入し、…

¥100,000÷¥100×¥98.80=¥98,800

取得価額:¥98,800

満期保有目的債券➡資産

資産の増加=借方

(借) 満期保有目的債券 98,800
  (貸) 
…代金は直近の利払日の翌日から売買日当日までの期間にかかわる端数利息とともに小切手を振り出して支払った。…

¥98,800+¥80=¥98,880

当座預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
   (貸) 当座預金 98,880

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 満期保有目的債券 98,800
(借) 有価証券利息 80
   (貸) 当座預金 98,880

 

第149回問題3

建物の修繕工事を行い、代金¥90,000は小切手を振り出して支払った。なお、工事代金の20%は改良のための支出と判断された。また、この修繕工事に備えて、前期に¥60,000の引当金を設定している。
 

解説

…代金¥90,000は小切手を振り出して支払った。…

小切手を振り出すと、近い将来当座預金からその分の金額が引き落とされるため、簿記では小切手を振り出した時点で当座預金を減少させる処理を行います。

小切手の振り出し➡当座預金の減少

当座預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 当座預金 90,000
…工事代金の20%は改良のための支出と判断された。…

支払った¥90,000のうち20%、¥18,000は改良のための支出と判断されたため、その分は建物を増やします。

建物➡資産

資産の増加=借方

(借) 建 物 18,000
  (貸) 
…また、この修繕工事に備えて、前期に¥60,000の引当金を設定している。

修繕引当金が設定されている場合は、まず修繕引当金を取り崩し、それでも足りない場合は修繕費を計上します。

本問では修繕引当金¥60,000 が設定されているため、その全額を取り崩します。

修繕引当金➡負債

修繕引当金の取崩し➡修繕引当金の減少

負債の減少=借方

(借) 修繕引当金 60,000
  (貸) 

ただし修繕には¥72,000かかっており、¥60,000では¥12,000足りません。この足りない¥12,000を修繕費とします。

修繕費➡費用

費用の計上=借方

(借) 修繕費 12,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 建 物 18,000
(借) 修繕引当金 60,000
(借) 修繕費 12,000
  (貸) 当座預金 90,000

 

第149回問題4

新株800株(1株の払込金額は¥280)を発行して増資を行うことになり、払い込まれた800株分の申込証拠金は別段預金に預け入れていたが、株式の払込期日となったので、申込証拠金を資本金に充当し、別段預金を当座預金に預け替えた。なお、資本金には会社法が規定する最低額を組み入れることとする。
 

解説

新株800株(1株の払込金額は¥280)を発行して増資を行うことになり、払い込まれた800株分の申込証拠金は別段預金に預け入れていたが、株式の払込期日となったので、申込証拠金を資本金に充当し、別段預金を当座預金に預け替えた。なお、資本金には会社法が規定する最低額を組み入れることとする。

問題文の資料より

資本金とすべき金額=¥112,000(¥280×800株÷2)

資本準備金とすべき金額=¥112,000(¥280×800株÷2)

と求められます。

申込証拠金を資本金に充当するということは、資本金と資本準備金を増やすということです。

資本金は純資産なので

資本金➡純資産

会社法で認められている最低額➡資本金と資本準備金で50%ずつ

資本準備金➡純資産

資本金と資本準備金を増やす➡純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本金 112,000
  (貸) 資本準備金 112,000

となります。

…別段預金を当座預金に預け替えた。…

別段預金については、当座預金に預け替えているため、別段預金を減らし、当座預金を増やします。

別段預金、当座預金➡資産

別段預金から当座預金への預け替え

別段預金を減らす=貸方

当座預金を増やす=借方

(借) 当座預金 224,000
  (貸) 別段預金 224,000

となります。

…株式の払込期日となったので、申込証拠金を資本金に充当し、…

申込証拠金については、勘定科目群にある「株式申込証拠金」を使って解答します。株式申込証拠金は純資産の科目で、資本金に充当するというこのケースでは株式申込証拠金を減らすと考えて処理します。

株式申込証拠金➡純資産

株式申込証拠金を資本金に充当

純資産の減少=借方

(借) 株式申込証拠金 224,000
  (貸) 

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 株式申込証拠金 224,000
  (貸) 資本金 112,000
  (貸) 資本準備金 112,000
(借) 当座預金 224,000
  (貸) 別段預金 224,000

 

第149回問題5

×年4月1日、リース会社からコピー機をリースする契約を結び、リース取引を開始した。リース期間は5年、リース料は年間¥600,000(毎年3月末払い)、リースするコピー機の見積現金購入価額は¥2,600,000である。なお、決算日は3月31日(1年決算)である。また、このリース取引はファイナンス・リース取引であり、利子抜き法で会計処理を行う。
 

解説

利子抜き法により処理する場合であるので、リース資産・リース負債の金額を見積現金購入価額で計上します。

×年4月1日、リース会社からコピー機をリースする契約を結び、リース取引を開始した。リース期間は5年、リース料は年間¥600,000(毎年3月末払い)、リースするコピー機の見積現金購入価額は¥2,600,000である。…

リースするコピー機の見積現金購入価額は、¥2,600,000 なので

リース資産➡資産

資産の増加=借方

(借) リース資産 2,600,000
  (貸) 

リース債務➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) リース債務 2,600,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) リース資産 2,600,000
  (貸) リース債務 2,600,000

 

第148回問題1

6日前に仕入先N商店から商品¥500,000を掛けで仕入れ、適切に処理していた。N商店からは、代金を10日以内に支払えば、0.1%分の支払いを免除することとされていたので、本日上記の掛け代金を現金で支払い、所定の額の免除を受けた。
 

解説

…商品¥500,000を掛けで仕入れ、……代金を10日以内に支払えば、0.1%分の支払いを免除することとされていたので、本日上記の掛け代金を現金で支払い、所定の額の免除を受けた。

¥500,000×0.1%=¥500

¥500,000-¥500=¥499,500

現金➡資産

現金で支払った➡資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 現 金 499,500

商品¥500,000を掛けで仕入れていた➡買掛金500,000

買掛金➡負債

買掛金を支払った➡負債の減少=借方

(借) 買掛金 500,000
  (貸) 

仕入代金の免除額➡仕入割引

仕入割引➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 仕入割引 500 

解答

(借) 買掛金 500,000
  (貸) 現 金 499,500
  (貸) 仕入割引 500

 

第148回問題2

前期末で耐用年数を経過していた備品(取得原価:¥80,000、減価償却累計額:¥72,000、記帳方法:間接法)を本日、除却した。なお、この備品の処分価値は¥5,000と見積もられた。
 

解説

備品(取得原価:¥80,000、減価償却累計額:¥72,000、記帳方法:間接法)を本日、除却した。

備品➡資産

備品の除却➡資産の減少=貸方

備品減価償却累計額➡資産のマイナスの減少=借方

(借) 備品減価償却累計額 72,000
  (貸) 備 品 80,000
備品の除却時の処分価値は¥5,000

処分価値➡貯蔵品

貯蔵品➡資産

資産の増加=借方

(借) 貯蔵品 5,000 
(借)     72,000 
(借)     3,000
  (貸) 備 品 80,000

借方に差額発生➡除却損

固定資産除却損➡費用

費用の発生=借方

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 備品減価償却累計額 72,000
(借) 貯蔵品 5,000 
(借) 固定資産除却損 3,000 
  (貸) 備 品 80,000

 

第148回問題3

株主総会の決議を経て、その他資本剰余金¥90,000および繰越利益剰余金¥60,000をそれぞれ準備金に組み入れることとした。
 

解説

…その他資本剰余金¥90,000および繰越利益剰余金¥60,000をそれぞれ準備金に組み入れることとした。

準備金(資本準備金、利益準備金)➡純資産

準備金への組み入れ➡純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本準備金 90,000
  (貸) 利益準備金 60,000
…その他資本剰余金¥90,000および繰越利益剰余金¥60,000…

その他資本剰余金、繰越利益剰余金➡純資産

準備金への組み入れ➡その他資本剰余金と繰越利益剰余金を減らして、準備金を増やす

➡純資産の減少=借方

(借) その他資本剰余金 90,000
(借) 繰越利益剰余金 60,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) その他資本剰余金 90,000
(借) 繰越利益剰余金 60,000
  (貸) 資本準備金 90,000
  (貸) 利益準備金 60,000

 

第148回問題4

直近3か月(前期2か月、当期1か月)のF物産に対する売上高合計が¥120,000に達し、当社の割戻実施の条件(3か月間の売上が¥100,000を超える顧客に対し、売上総額の1.5%相当額を支払う)を満たしたため、本日、当社の普通預金口座から所定の額を同社の当座預金口座に振り込んだ。なお、前期末の決算で、同社に対する売上割戻引当金を¥1,050計上している。
 

解説

…当社の普通預金口座から所定の額を同社の当座預金口座に振り込んだ。…

売上高合計¥120,000

売上割戻➡¥1,800(=¥120,000×1.5%)

当座預金➡資産

当社の普通預金口座から…振り込んだ

➡資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 普通預金 1,800
…なお、前期末の決算で、同社に対する売上割戻引当金を¥1,050計上している。

売上割戻しは「売上割戻」という費用で処理しますが、売上割戻引当金の残高がある場合は「売上割戻引当金」を取り崩します。ただ、勘定科目群に「売上割戻」がないので、「売上割戻」の代わりに「売上」を減らします。

売上割戻引当金➡負債

売上割戻引当金の取り崩し➡負債の減少=借方

(借) 売上割戻引当金 1,050
  (貸)  

残額の¥750 については売上を減らします。

売上➡収益

収益の減少=借方

(借) 売 上 750
  (貸)  

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 売上割戻引当金 1,050
(借) 売 上 750
  (貸) 普通預金 1,800

 

第148回問題5

先日、商品を40,000ドルにて米国の顧客に掛けで売り渡し、適切に処理していたが(取引時の直物為替相場1ドル=¥115)、今後円の為替相場が上昇するリスクに備えて、全額1ドル=¥113にてドルを円に売却する為替予約を締結した。ただし、当該売掛金の円換算額と、為替予約による円換算額との差額はすべて当期の損益として振当処理を行う。
 

解説

問題文の指示に従いながら、取引を仕訳にしていきます。

商品を40,000ドルにて米国の顧客に掛けで売り渡し…(取引時の直物為替相場1ドル=¥115)、…全額1ドル=¥113にてドルを円に売却する為替予約を締結した。ただし、当該売掛金の円換算額と、為替予約による円換算額との差額はすべて当期の損益として振当処理を行う。

まず、商品40,000ドルを…売り渡し た取引によって生じた売掛金40,000ドルに対して、直物為替相場(1ドル¥115)を乗じて円換算します。

外貨建売掛金:40,000ドル×¥115/ドル=¥4,600,000

次に、先物為替相場(1ドル¥113)を乗じて円換算します。

外貨建売掛金:40,000ドル×¥113/ドル=¥4,520,000

為替予約により外貨建売掛金が、¥4,600,000から¥4,520,000に¥80,000減少しているため売掛金を減らします。

売掛金➡資産

資産の減少=貸方

(借)
  (貸) 売掛金 80,000

売掛金の減少分を為替差損益に計上します。

売掛金の減少➡為替差損

費用の発生=借方

(借) 為替差損益 80,000
  (貸)

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 為替差損益 80,000
  (貸) 売掛金 80,000

 

第147回問題1

本社の増設工事(工事代金¥7,000は2回分割で銀行振込により支払済み)が完成し、各固定資産勘定等の適切な勘定に振替処理を行った。工事の明細は、建物¥6,000、修繕費¥1,000であった。さらに、増設工事にともない取り壊した旧建物の一部(取得価額¥1,200、減価償却累計額¥1,000で間接法で記帳)の除却処理を併せて行った。
 

解説

まず工事代金¥7,000を2回分割で銀行振込により支払済みとあることから現在の勘定残高は

(借) 建設仮勘定 7,000
  (貸) 当座預金 7,000

という状態であると考えられます。本問は増設工事が完成した場面なので、借方残高の「建設仮勘定」を各科目に振り替えていけばよいということがわかります。

各固定資産勘定等の適切な勘定に振替処理を行った。工事の明細は、建物¥6,000、修繕費¥1,000であった。

建設仮勘定から建物¥6,000、修繕費¥1,000を各科目に振替えます。建設仮勘定を減らして、各固定資産の勘定を増やすという処理を行うことになります。

建設仮勘定➡資産

建設仮勘定から振替え➡資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 建設仮勘定 7,000

建物、修繕費を計上します。

建物➡資産

資産の増加=借方

修繕費➡費用

費用の発生=借方

(借) 建 物 6,000
(借) 修繕費 1,000
  (貸) 
…増設工事にともない取り壊した旧建物の一部(取得価額¥1,200、減価償却累計額¥1,000で間接法で記帳)の除却処理を併せて行った。

旧建物の一部の除却処理を行います。

建物➡資産

建物の除却➡資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 建物 1,200

建物勘定とセットになる減価償却累計額勘定を減らします。本試験では、勘定科目群に「建物減価償却累計額」勘定があったので、この科目を使います。

建物減価償却累計額➡資産のマイナス

資産のマイナスを減らす=借方

(借) 建物減価償却累計額 1,000
  (貸) 

建物と建物減価償却累計額の差額を固定資産除却損とします。

固定資産除却損➡費用

費用の発生=借方

(借) 固定資産除却損 200
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 建 物 6,000
(借) 修繕費 1,000
  (貸) 建設仮勘定 7,000
(借) 建物減価償却累計額 1,000
(借) 固定資産除却損 200
  (貸) 建 物 1,200

 

第147回問題2

米国の取引先に対して、製品1,000ドルを3か月後に決済の条件で輸出した。輸出時の為替相場は1ドル¥110であったが、5,000ドルを3か月後に1ドル¥105で売却する為替予約が輸出の1週間前に結ばれていたため、この為替予約により振当処理を行う。
 

解説

問題文の指示に従いながら、取引を仕訳にしていきます。

5,000ドルを3か月後に1ドル¥105で売却する為替予約が輸出の1週間前に結ばれていたため、この為替予約により振当処理を行う。

この指示により、製品1,000ドルを…輸出した 取引によって生じた売掛金1,000ドルに対して、先物為替相場(1ドル¥105)を乗じて円換算します。

外貨建売掛金:1,000ドル×¥105/ドル=¥105,000

製品1,000ドルを3か月後に決済の条件で輸出した。

輸出した=売り上げた

売上➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 105,000

売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) 売掛金 105,000
  (貸)

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 売掛金 105,000
  (貸) 売 上 105,000

 

第147回問題3

2日前に商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売し、信販会社へのクレジット手数料(販売代金の5%)も販売時に計上していたが、この商品が顧客から返品となりこの取引の取消し処理を行った。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
 

解説

まず販売時の仕訳を作ります。

商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売し、

商品¥20,000を販売したので「売上」を計上します。

売上➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 20,000
…信販会社へのクレジット手数料(販売代金の5%)も販売時に計上していたが、…

クレジット手数料¥1,000(=¥20,000×5%)を計上します。

クレジット手数料➡支払手数料➡費用

費用の発生=借方

(借) 支払手数料 1,000
  (貸) 

クレジット手数料分の¥1,000を信販会社に対する債権から控除します。債権金額は¥19,000(=¥20,000-¥1,000)となります。

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) クレジット売掛金 19,000
  (貸) 
なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。

消費税¥1,600(=¥20,000×8%)を税抜方式で計上します。

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) クレジット売掛金 1,600
  (貸)

仮受消費税➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 仮受消費税 1,600

以上の仕訳をまとめると…

(借) 支払手数料 1,000 
(借) クレジット売掛金 20,600
  (貸) 売 上 20,000
  (貸) 仮受消費税 1,600

となります。本問では返品時の処理が問われているので、この仕訳の逆仕訳が解答の仕訳となります。

逆仕訳

(借) 売 上 20,000 
(借) 仮受消費税 1,600
  (貸) 支払手数料 1,000
  (貸) クレジット売掛金 21,600

解答

(借) 売 上 20,000 
(借) 仮受消費税 1,600
  (貸) 支払手数料 1,000
  (貸) クレジット売掛金 21,600

 

第147回問題4

リース会社とパソコン10台のリース契約を、リース期間5年、リース料月額¥4,000の条件で結び、パソコンが納品され、同時に第1回のリース料¥4,000を普通預金から支払った。このリース取引は、ファイナンス・リース取引であったため、利子込み法により処理することとした。
 

解説

利子込み法により処理する場合であるので、リース資産・リース負債の金額をリース料総額で計上します。利子込み法による場合、支払利息勘定を使用することはありません。

…パソコン10台のリース契約を、リース期間5年、リース料月額¥4,000の条件で結び…

リース料総額は、240,000(=4,000/月×12か月×5年)

リース資産➡資産

資産の増加=借方

(借) リース資産 240,000
  (貸) 

リース債務➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) リース債務 240,000
…第1回のリース料¥4,000を普通預金から支払った。

リース債務➡負債

負債の減少=借方

(借) リース債務 4,000
  (貸) 

普通預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 普通預金 4,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) リース資産 240,000
  (貸) リース債務 236,000 
  (貸) 普通預金 4,000

 

第147回問題5

外部に開発を依頼していた社内利用目的のソフトウェア(開発費用¥24,800は4回分割で銀行振込により全額支払済み)が完成し使用を開始したため、ソフトウェア勘定に振り替えた。なお、開発費用¥24,800の中には、今後の4年間のシステム関係の保守費用¥4,800が含まれていた。
 

解説

問題文の指示に従って順を追って考えていきます。

開発費用¥24,800は4回分割で銀行振込により全額支払済み

ソフトウェアの開発費用¥24,800は全額支払済みです。ソフトウェアの開発等にかかる代金を前払いした場合は、いったんソフトウェア勘定で処理するため4回分を合計すると

(借) ソフトウェア仮勘定 24,800
  (貸) 当座預金 24,800

という状況であることがわかります。 

…ソフトウェア(…)が完成し使用を開始したため、ソフトウェア勘定に振り替えた。…

問題文の指示に従い、製作中を表す「ソフトウェア仮勘定」を「ソフトウェア」に振り替えます。¥4,800分は今後の4年間のシステム関係の保守費用なので、¥24,800から¥4,800を差し引いた¥20,000分だけソフトウェア勘定に振り替えます。

ソフトウェア仮勘定➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) ソフトウェア仮勘定 20,000

ソフトウェア➡資産

ソフトウェアの完成➡資産の増加=借方

(借) ソフトウェア 20,000
  (貸) 
…今後の4年間のシステム関係の保守費用¥4,800…

今後4年間のシステム関係の保守費用¥4,800」は本試験の勘定科目群をヒントに

これから4年間使っていく費用の代金をすでに支払っている➡費用の前払い➡長期前払費用

と見当をつけます。

長期前払費用➡資産

資産の増加=借方

(借) 長期前払費用 4,800
  (貸) 

と書きます。

貸方は、ソフトウェア仮勘定とします。

ソフトウェア仮勘定➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
 (貸) ソフトウェア仮勘定 4,800 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) ソフトウェア 20,000
(借) 長期前払費用 4,800
 (貸) ソフトウェア仮勘定 24,800

 

第146回問題1

商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売した。なお、販売代金の2%にあたる金額を信販会社へのクレジット手数料として販売時に計上し、信販会社に対する債権から控除する。
 

解説

問題文の指示に従いながら、取引を仕訳にしていきます。

商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売した。

商品¥20,000を販売したので「売上」を計上します。

売上➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 20,000
…なお、販売代金の2%にあたる金額を信販会社へのクレジット手数料として販売時に計上し…

クレジット手数料¥400(=¥20,000×2%)を計上ます。

クレジット手数料➡支払手数料➡費用

費用の発生=借方

(借) 支払手数料 400 
  (貸) 
…クレジット手数料…信販会社に対する債権から控除する。

クレジット手数料分の¥400を信販会社に対する債権から控除するため、債権金額は¥19,600(=¥20,000-¥400)となります。

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) クレジット売掛金 19,600
  (貸) 

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) クレジット売掛金 19,600
(借) 支払手数料 400
  (貸) 売 上 20,000

 

第146回問題2

研究開発に従事している従業員の給料¥30,000 および特定の研究開発にのみ使用する目的で購入した機械装置の代金¥500,000 を当座預金口座から振り込んで支払った。
 

解説

研究開発に従事している従業員の給料¥30,000 および特定の研究開発にのみ使用する目的で購入した機械装置の代金¥500,000

合計金額¥530,000(=¥30,000+¥500,000)をすべて研究開発費とします。

研究開発費➡費用

費用の発生=借方

(借) 研究開発費 530,000
  (貸) 
…当座預金口座から振り込んで支払った。

当座預金➡資産

小切手の振り出し➡自分の口座からいずれ引き落とされる

➡当座預金の減少

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 当座預金 530,000

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 研究開発費 530,000
  (貸) 当座預金 530,000

 

第146回問題3

備品¥100,000の取得にあたり、国庫補助金¥40,000を受け取り、これにかかわる会計処理も適切に行われていたが、当該国庫補助金を返還しないことが本日確定したため、直接控除方式により圧縮記帳の処理を行った。
 

解説

問題文の指示に従って、確実に解いていきましょう。

直接控除方式により圧縮記帳の処理を行った。

「直接控除方式により圧縮記帳を行った」とあるので、補助金相当額¥40,000の固定資産圧縮損を計上するとともに、同額を備品の取得原価¥100,000から減額します。

固定資産圧縮損➡費用

費用の増加=借方

(借) 固定資産圧縮損 40,000
  (貸) 

備品➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 備 品 40,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 固定資産圧縮損 40,000
  (貸) 備 品 40,000

 

第146回問題4

会社の設立にあたり、発行可能株式総数1,000株のうち、250株を1株あたり¥100の価額で発行し、その全額の引受けと払込みを受け、払込金は普通預金とした。なお、払込金の8割に相当する金額を資本金とする。仕訳のさいは資本準備金も使用する。
 

解説

…250株を1株あたり¥100の価額で発行し、その全額の引受けと払込みを受け、払込金は普通預金とした。

¥100×250株=¥25,000

普通預金➡資産

普通預金への払い込み➡資産の増加=借方

(借) 普通預金 25,000
  (貸) 
…なお、払込金の8割に相当する金額を資本金とする。

¥25,000×0.8=¥20,000(資本金の金額)

¥25,000-¥20,000=¥5,000(資本準備金の金額)

資本金、資本準備金➡純資産

資本金への組み入れ➡純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本金 20,000
  (貸) 資本準備金 5,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 普通預金 25,000
  (貸) 資本金 20,000
  (貸) 資本準備金 5,000

 

第146回問題5

決算を行い、納付すべき消費税の額を算定した。なお、本年度の消費税の仮払分は¥30,000、仮受分は¥80,000であり、消費税の記帳は税抜方式により行っている。
 

解説

決算を行い、納付すべき消費税の額を算定した。なお、本年度の消費税の仮払分は¥30,000、仮受分は¥80,000であり、消費税の記帳は税抜方式により行っている。

仮払分を貸方に記入します。

仮払消費税➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 仮払消費税 30,000

仮受分を借方に記入します。

仮受消費税➡負債

負債の減少=借方

(借) 仮受消費税 80,000
  (貸) 仮払消費税 30,000
  (貸)     50,000

貸方に生じる差額の¥50,000を未払消費税として計上します。

未払消費税➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 未払消費税 50,000

以上の仕訳をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 仮受消費税 80,000
  (貸) 仮払消費税 30,000 
  (貸) 未払消費税 50,000

 

第145回問題1

全従業員に支給するため、事務用のパソコン(現金購入価格@¥1,458)100台を割賦で購入した。代金は、来月末より月末ごとに支払期限が順次到来する額面¥12,500の約束手形12枚を振り出して相手先に交付した。なお、利息相当額については、資産の勘定(前払利息)を用いて処理することとする。
 

解説

問題文の指示に従って、確実に解いていきましょう。

事務用のパソコン(現金購入価格@¥1,458)100台を割賦で購入した。

事務用のパソコン➡備品

¥145,800(=@¥1,458×100台)

備品➡資産

事務用のパソコンを購入➡備品の増加

資産の増加=借方

(借) 備 品 145,800
  (貸) 
…代金は、来月末より月末ごとに支払期限が順次到来する額面¥12,500の約束手形12枚を振り出して相手先に交付した。…

備品の代金➡商品以外の代金

約束手形の振り出し➡営業外支払手形

¥150,000(=¥12,500×12枚)

営業外支払手形➡負債

約束手形の振り出し➡営業外支払手形の増加

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 営業外支払手形 150,000
…なお、利息相当額については、資産の勘定(前払利息)を用いて処理することとする。

備品の代金¥145,800 と営業外支払手形¥150,000 の差額

=¥4,200

➡前払利息

前払利息➡資産

資産の増加=借方

(借) 前払利息 4,200
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 備 品 145,800
(借) 前払利息 4,200
  (貸) 営業外支払手形 150,000

 

第145回問題2

北海道に拠点を築くために札幌商事株式会社を吸収合併し、新たに当社の株式100株(合併時点の時価@¥500)を発行し、これを札幌商事の株主に交付した。そのときの札幌商事の諸資産(時価)は¥87,000、諸負債(時価)は¥34,000であった。また、合併にあたっては、取得の対価のうち60%を資本金、残り40%を資本準備金として計上することとした。
 

解説

札幌商事の諸資産の時価¥87,000と諸負債の時価¥34,000 の差額¥53,000(¥87,000-¥34,000)が札幌商事の正味の時価。

したがって¥53,000 の札幌商事を、¥50,000(=@¥500×100株)の当社株式で購入したと考えることができます。

このとき貸方に発生する差額は「負ののれん発生益」(収益)で処理します。

札幌商事の諸資産(時価)は¥87,000、諸負債(時価)は¥34,000であった。

吸収合併では、合併会社(当社)は被合併会社(札幌商事)の諸資産と諸負債を引き継ぐため、諸資産と諸負債を引き受ける仕訳を行います。

(借) 諸資産 87,000
  (貸) 諸負債 34,000
…新たに当社の株式100株(合併時点の時価@¥500)を発行し、これを札幌商事の株主に交付した。…また、合併にあたっては、取得の対価のうち60%を資本金、残り40%を資本準備金として計上することとした。

札幌商事の株主に交付した当社株式の時価¥50,000(=@¥500×100株)を資本金とします。また、問題文に指示がある場合はそれに従います。

本問では、「取得の対価のうち60%を資本金、残り40%を資本準備金として計上する」という指示があるのでそれに従います。

¥30,000(取得の対価¥50,000のうち60%)

➡資本金

資本金➡純資産

純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本金 30,000

¥20,000(残り40%)

➡資本準備金

資本準備金➡純資産

純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本準備金 20,000
負ののれん発生益

いったんここまでの仕訳をまとめると

(借) 諸資産 87,000
  (貸) 諸負債 34,000
  (貸) 資本金 30,000
  (貸) 資本準備金 20,000
  (貸) 差額 3,000

となり、貸方に差額が発生します。貸方の差額は「負ののれん発生益」で処理します。

負ののれん発生益➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 負ののれん発生益 3,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 諸資産 87,000
  (貸) 諸負債 34,000
  (貸) 資本金 30,000
  (貸) 資本準備金 20,000
  (貸) 負ののれん発生益 3,000

 

第145回問題3

満期まで保有する目的で群馬自動車工業株式会社が発行する社債(額面総額¥60,000)を平成28年9月8日に額面¥100につき¥99.50で購入し、前回の利払日の翌日から売買日までの端数利息(1年を365日とする日割計算で算出し、収益の勘定を用いて処理すること)とともに当社の当座預金口座から指定された銀行の普通預金口座へ振り込んだ。この社債は平成27年7月1日に発行された普通社債であり、満期までの期間は10年、利払日は毎年6月と12月の末日、利率は年0.365%であった。
 

解説

端数利息の計算に使う日数計算

前回の利払日6月末日の翌日(=7月1日)から9月8日

➡31日(7月)+31日(8月)+8日(9月)=70日

端数利息=¥60,000×0.00365÷365日×70日

=¥42

    00   00   ×     00   3   6   5 

 ÷       

 ×   7   0 

  

42

端数利息の仕訳

社債の利息➡有価証券利息

有価証券利息➡収益

利払日6月末日の翌日(7月1日)から9月8日までの利息➡売主のもの

収益の減少=借方

(借) 有価証券利息 42
  (貸) 
…満期まで保有する目的で群馬自動車工業株式会社が発行する社債(額面総額¥60,000)を平成28年9月8日に額面¥100につき¥99.50で購入し…

¥60,000÷¥100×¥99.50=¥59,700

取得価額:¥59,700

満期保有目的債券➡資産

資産の増加=借方

(借) 満期保有目的債券 59,700
  (貸) 
…端数利息…とともに当社の当座預金口座から指定された銀行の普通預金口座へ振り込んだ。

¥59,700+¥42=¥59,742

当座預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 当座預金 59,742

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 満期保有目的債券 59,700
(借) 有価証券利息 42
  (貸) 当座預金 59,742

 

第145回問題4

建築物の設計・監理を請け負っている株式会社摂津設計事務所は、給料¥70,000および出張旅費¥18,000を過日現金にて支払い、記帳もすでに行っていたが、そのうち給料¥20,000および出張旅費¥4,500が特定の案件のために直接費やされたものであることが明らかになったので、これらを仕掛品勘定に振り替えた。
 

解説

問題文の指示に従って処理します。

…給料¥20,000および出張旅費¥4,500が特定の案件のために直接費やされたものであることが明らかになったので、これらを仕掛品勘定に振り替えた。

給料と出張旅費➡費用

費用から仕掛品への振り替え➡費用の減少=貸方

(借) 
  (貸) 給料 20,000
  (貸) 旅費交通費 4,500
…これらを仕掛品勘定に振り替えた。

仕掛品➡資産

資産の増加=借方

(借) 仕掛品 24,500
  (貸)  

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 仕掛品 24,500
   (貸) 給 料 20,000
   (貸) 旅費交通費 4,500

 

第145回問題5

決算にあたり、本店は支店より「当期純利益¥50,000を計上した」との連絡を受けた。なお、当社は支店独立会計制度を導入しているが、支店側の仕訳は答えなくてよい。
 

解説

本店は支店より「当期純利益¥50,000を計上した」との連絡を受けた。

このような場合、本店では「支店」勘定と「損益」または「総合損益」勘定の両方を増やす処理を行います。

支店=借方

支店勘定の増加=借方

(借) 支 店 50,000
  (貸)

当期純利益➡損益=貸方

損益勘定の増加=貸方

(借)
  (貸) 損 益 50,000 

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 支 店 50,000
  (貸) 損 益 50,000

 

第144回問題1

社内利用目的のソフトウェアの開発を外部に依頼し、3回均等分割支払いの条件で契約総額¥150,000 の全額を未払計上し、2回分をすでに支払っていた。本日、このソフトウェアの製作が完成し使用を開始したため、ソフトウェアの勘定に振り替えるとともに、最終回(第3回目)の支払いを普通預金から行った。
 

解説

問題文から、過去に以下のような処理がされていることを確認します。

ソフトウェアの契約総額¥150,000全額の未払計上。

(借) ソフトウェア仮勘定 150,000
  (貸) 未払金 150,000

未払金の支払い(1回目)

(借) 未払金 50,000
  (貸) 普通預金など 50,000

未払金の支払い(2回目)

(借) 未払金 50,000
  (貸) 普通預金など 50,000

という処理を行っていたことがわかります。

本問最終回(第3回目)の支払い時には以下の仕訳となります。

…最終回(第3回目)の支払いを普通預金から行った。

普通預金➡資産

支払いを普通預金から行った➡普通預金の減少

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 普通預金 50,000

社内利用目的のソフトウェア➡商品ではない

商品購入代金以外の未払い➡未払金

未払金➡負債

…支払い…を行った。➡負債の減少=借方

(借) 未払金 50,000
  (貸) 
…ソフトウェアの製作が完成し使用を開始したため、ソフトウェアの勘定に振り替える…

問題文の指示に従い、製作中を表す「ソフトウェア仮勘定」を「ソフトウェア」に振り替えます。

ソフトウェア仮勘定➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) ソフトウェア仮勘定150,000

ソフトウェア➡資産

ソフトウェアの完成➡資産の増加=借方

(借) ソフトウェア 150,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 未払金 50,000
  (貸) 普通預金 50,000
(借) ソフトウェア 150,000
  (貸) ソフトウェア仮勘定150,000

 

第144回問題2

帳簿価額¥30,000 の土地を¥50,000 で売却し、売買代金の60%は当座預金に入金され、残額は6か月後を支払期日とする手形で受け取った。
 

解説

問題文から取引を丁寧に読み取って、確実に仕訳を作っていきましょう。

帳簿価額¥30,000 の土地を¥50,000 で売却し…

土地➡資産

土地を売却し➡土地の減少

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 土 地 30,000
…売買代金の60%は当座預金に入金され…

売却代金¥50,000の60%=¥30,000

当座預金➡資産

当座預金に入金➡当座預金の増加

資産の増加=借方

(借) 当座預金 30,000
  (貸) 
…残額は6か月後を支払期日とする手形で受け取った。

残額 ¥50,000-¥30,000=¥20,000

商品売買以外で発生した手形➡営業外受取手形

営業外受取手形➡資産

資産の増加=借方

(借) 営業外受取手形 20,000
  (貸) 
土地の帳簿価額と売却代金の差額

土地の帳簿価額と売却代金の差額¥20,000 は土地売却益勘定(収益)に計上します。

売却代金-帳簿価額=(+)¥20,000

➡儲かった➡土地売却益(収益)の発生=貸方

(借)
  (貸) 土地売却益 20,000 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 当座預金 30,000
(借) 営業外受取手形 20,000
  (貸) 土 地 30,000
  (貸) 土地売却益 20,000

 

第144回問題3

商品¥20,000をクレジット払いの条件で顧客に販売し、信販会社へのクレジット手数料(販売代金の4%)を販売時に認識した。なお、消費税の税率は販売代金に対して8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
 

解説

商品販売の仕訳、消費税の仕訳をメモし、2つを合わせて解答の仕訳にします。

商品¥20,000をクレジット払いの条件で顧客に販売し…税抜方式で処理する…

商品¥20,000を販売し、税抜方式で処理するため「売上」に消費税分を含めません。

税抜方式➡売上➡¥20,000

売上➡収益

収益の発生=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 20,000
商品¥20,000をクレジット払いの条件で顧客に販売し、信販会社へのクレジット手数料(販売代金の4%)を販売時に認識した。

クレジット手数料¥800(=¥20,000×4%)を計上し、商品代金との差額をクレジット売掛金とします。

クレジット手数料➡支払手数料➡費用

費用の発生=借方

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) クレジット売掛金 19,200
(借) 支払手数料 800 
  (貸) 
…なお、消費税の税率は販売代金に対して8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。

税抜方式の場合、消費税分¥1,600(=¥20,000×8%)は仮受消費税で処理します。

仮受消費税➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 仮受消費税 1,600

クレジット売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) クレジット売掛金 1,600
  (貸) 

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) クレジット売掛金 20,800
(借) 支払手数料 800
  (貸) 売 上 20,000
  (貸) 仮受消費税 1,600

 

第144回問題4

運送業者から、前月分の運賃の請求書が到着し、その内訳は、商品の顧客への発送に関する運賃(当社負担)が¥30,000、商品の購入に関する引取運賃が¥10,000であった。支払いは、翌月末払いの条件である。
 

解説

商品発送時の送料(売上諸掛り)は「発送費」、商品仕入時の引取運賃(仕入諸掛り)は「仕入」に含めて処理をします。

…商品の顧客への発送に関する運賃(当社負担)が¥30,000…

商品の顧客への発送に関する運賃(当社負担)➡発送費

発送費➡費用

費用の発生=借方

(借) 発送費 30,000
  (貸)
…支払いは、翌月末払いの条件である。

商品の顧客への発送に関する運賃は「仕入」以外の勘定科目に対応する場合なので、「未払金」で処理します。

未払金➡負債

負債の増加=貸方

(借)
  (貸) 未払金 30,000 
…商品の購入に関する引取運賃が¥10,000であった。…

商品の購入に関する引取運賃➡仕入代金に含める

仕入➡費用

費用の発生=借方

(借) 仕 入 10,000
  (貸) 
……支払いは、翌月末払いの条件である。

商品の購入に関する引取運賃は「仕入」に対応する場合なので、「買掛金」で処理します。

買掛金➡負債

負債の増加=貸方

(借)
  (貸) 買掛金 10,000

以上をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 発送費 30,000
  (貸) 未払金 30,000
(借) 仕 入 10,000
  (貸) 買掛金 10,000

 

第144回問題5

取引先の発行済株式の10%を取得価額¥40,000で所有していたが、追加で50%を取得し取引先に対する支配を獲得することになり、代金¥250,000を普通預金から支払った。
 

解説

発行済株式の10%分所有していた取引先の株式は「その他有価証券」で処理します。追加で50%分取得すると、所有割合は合計で60%となり取引先に対する支配を獲得することになるため、「その他有価証券」➡「子会社株式」となります。

取引先の発行済株式…追加で50%を取得し取引先に対する支配を獲得することになり、代金¥250,000を普通預金から支払った。

取引先の発行済株式➡子会社株式

子会社株式➡資産

資産の増加=借方

(借) 子会社株式 250,000
  (貸) 

普通預金➡資産

代金の支払➡普通預金の減少

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 普通預金 250,000
取引先の発行済株式の10%を取得価額¥40,000で所有していたが、…取引先に対する支配を獲得することになり…

取引先の発行済株式の10%分の株式を「その他有価証券」から「子会社株式」へ振り替えます。つまり「その他有価証券」を減らし「子会社株式」を増やします。

その他有価証券➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) その他有価証券 40,000

子会社株式➡資産

資産の増加=借方

(借) 子会社株式 40,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 子会社株式 290,000
  (貸) その他有価証券 40,000
  (貸) 普通預金 250,000

 

第143回問題1

8月24日、売買目的の有価証券として、他社が発行する額面総額 ¥1,000,000 の社債(利率は年0.73%、利払日は3月末と9月末)を額面¥100につき ¥99.50の裸相場で買い入れ、代金は直前の利払日の翌日から本日までの期間にかかわる端数利息とともに小切手を振り出して支払った。なお、端数利息の金額については、1年を365日として日割りで計算する。
 

解説

端数利息の計算に使う日数計算

利払日3月末日の翌日(=4月1日)から8月24日

➡30日(4月)+31日(5月)+30日(6月)+31日(7月)+24日(8月)=146日

端数利息=¥1,000,000×0.0073÷365日×146日

=¥2,920

    00   00   00   ×   0     0   0   7   3 

 ÷       

 ×   1   4   6 

  

2,920

…代金は直前の利払日の翌日から本日までの期間にかかわる端数利息とともに小切手を振り出して支払った。

社債の利息➡有価証券利息

有価証券利息➡収益

利払日3月末日の翌日(4月1日)から8月24日までの利息➡売主のもの

収益の減少=借方

(借) 有価証券利息 2,920
  (貸) 
…額面総額 ¥1,000,000 の社債…を額面¥100につき ¥99.50の裸相場で買い入れ、…

¥1,000,000÷¥100×¥99.50=¥995,000

取得価額:¥995,000

売買目的有価証券➡資産

資産の増加=借方

(借) 売買目的有価証券 995,000
  (貸) 
…代金は…端数利息とともに小切手を振り出して支払った。

¥995,000+¥2,920=¥997,920

当座預金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 当座預金 997,920

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 売買目的有価証券 995,000
(借) 有価証券利息 2,920
  (貸) 当座預金 997,920

 

第143回問題2

前期に保証書を付して販売した商品について、顧客より無料修理の申し出があったので、修理業者に修理を依頼し、代金¥100,000は現金で支払った。なお、前期の決算で計上した商品保証引当金の残高は、80,000である。
 

解説

…代金¥100,000は現金で支払った。…

現金で支払ったため、現金という資産を減らします。

現金➡資産

資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 現 金 100,000
…なお、前期の決算で計上した商品保証引当金の残高は、80,000である。

修理費用合計¥100,000と商品保証引当金残高¥80,000の差額¥20,000を費用として計上します。費用の科目は勘定科目群にある「商品保証費」という科目を見つけて仕訳を行います。

商品保証費➡費用

費用の発生=借方

(借) 商品保証費 20,000
  (貸) 

商品保証引当金の残高を取り崩します。

商品保証引当金➡負債

負債の減少=借方

(借) 商品保証引当金 80,000
  (貸) 

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 商品保証引当金 80,000
(借) 商品保証費 20,000
  (貸) 現 金 100,000

 

第143回問題3

会社の設立にあたり、発行可能株式総数2,000株のうち、500株を1株当たり¥40の価額で発行し、その全額の引受けと払込みを受け、払込金は当座預金とした。なお、払込金の6割の金額を資本金とする。仕訳のさいは資本準備金も使用する。
 

解説

…500株を1株当たり¥40の価額で発行し、その全額の引受けと払込みを受け、払込金は当座預金とした。

¥40×500株=¥20,000

当座預金➡資産

当座預金への払い込み➡資産の増加=借方

(借) 当座預金 20,000
   (貸) 
…なお、払込金の6割の金額を資本金とする。

¥20,000×0.6=¥12,000(資本金の金額)

¥20,000-¥12,000=¥8,000(資本準備金の金額)

資本金、資本準備金➡純資産

資本金への組み入れ➡純資産の増加=貸方

(借) 
  (貸) 資本金 12,000
  (貸) 資本準備金 8,000

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 当座預金 20,000
  (貸) 資本金 12,000
  (貸) 資本準備金 8,000

 

第143回問題4

定時株主総会を開催し、繰越利益剰余金¥700,000の処分を次のとおり決定した。なお、資本金は¥16,000,000、資本準備金は¥2,400,000、利益準備金は¥1,560,000であり、発行済株式数は1,500株である。
 株主配当金:1株につき¥360 利益準備金:会社法が定める金額 別途積立金:¥100,000
 

解説

…発行済株式数は1,500株である。
 株主配当金:1株につき¥360

¥360×1,500株=¥540,000

株主配当金➡まだ支払われていない➡未払配当金

未払配当金➡負債

負債の増加=貸方

繰越利益剰余金➡純資産

純資産の減少=借方

(借) 繰越利益剰余金 540,000
  (貸) 未払配当金 540,000 
…別途積立金:¥100,000

別途積立金➡繰越利益剰余金から別途積立金への振替え(繰越利益剰余金を減らして、別途積立金を増やす)

繰越利益剰余金➡純資産

純資産の減少=借方

別途積立金➡純資産

純資産の増加=貸方

(借) 繰越利益剰余金 100,000
  (貸) 別途積立金 100,000
…なお、資本金は¥16,000,000、資本準備金は¥2,400,000、利益準備金は¥1,560,000であり、…
利益準備金:会社法が定める金額

とりあえず配当した額を10で割る。

¥540,000÷10=¥54,000

また、資本金の4分の1-資本準備金-利益準備金

=¥16,000,000÷4-¥2,400,000-¥1,560,000

=¥40,000

積立限度額は小さい方なので、¥40,000

利益準備金➡繰越利益剰余金から利益準備金金への振替え(繰越利益剰余金を減らして、利益準備金を増やす)

繰越利益剰余金➡純資産

純資産の減少=借方

利益準備金➡純資産

 純資産の増加=貸方

(借) 繰越利益剰余金 40,000
  (貸) 利益準備金 40,000

資(4)本金は4で割る

と覚えましょう!

以上をまとめたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 繰越利益剰余金 680,000
  (貸) 未払配当金 540,000
  (貸) 別途積立金 100,000
  (貸) 利益準備金 40,000

 

第143回問題5

商品(本体価格¥100,000)を売り上げ、8%の消費税を含めて代金は掛けとした。なお、消費税については税抜方式で記帳する。
 

解説

商品(本体価格¥100,000)を売り上げ、8%の消費税を含めて代金は掛けとした。なお、消費税については税抜方式で記帳する。

商品の本体価格が¥100,000で8%分の消費税を加算すると、¥108,000。この金額を掛けとします。

8%の消費税を含めて(売上)代金は掛けとした。➡売掛金

売掛金➡資産

資産の増加=借方

(借) 売掛金 108,000
  (貸) 
商品(本体価格¥100,000)を売り上げ、8%の消費税…については税抜方式で記帳する。

税抜き方式の場合、売上代金と消費税分を分けて仕訳を行います。消費税分は仮受消費税で処理します。

税抜方式➡売上➡¥100,000

売上➡収益

収益の発生=貸方

仮受消費税➡負債➡¥8,000

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 売 上 100,000
  (貸) 仮受消費税 8,000

以上の仕訳をまとめると解答の仕訳となります。

解答

(借) 売掛金 108,000
  (貸) 売 上 100,000
  (貸) 仮受消費税 8,000
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