第151回日商簿記2級第1問1は本支店会計の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
京都に支店を開設することになり、本店から現金 ¥ 850,000、商品(原価:¥ 610,000、売価:¥ 970,000)および車両(取得原価:¥ 380,000、減価償却累計額:¥ 76,000)が移管された。支店独立会計制度を導入したときの支店側の仕訳を答えなさい。ただし、当社は商品売買の記帳を「販売のつど売上原価勘定に振り替える方法」、有形固定資産の減価償却に係る記帳を間接法によっている。
目次
解説
本問では支店開設時、支店独立会計制度を導入した場合の支店側の仕訳が問われています。支店では本店から現金や商品、車両が移管されるため、現金、商品、車両(評価勘定含む)をそれぞれ計上し、差額を本店勘定とします。
本店から現金 ¥ 850,000、商品(原価:¥ 610,000、売価:¥ 970,000)および車両(取得原価:¥ 380,000、減価償却累計額:¥ 76,000)が移管された。
現金➡資産
商品➡資産
※当社は商品売買の記帳を「販売のつど売上原価勘定に振り替える方法」とあるため、原価を商品勘定で処理します。
車両➡資産
資産の増加=借方
(借) 現 金 850,000
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸)
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸)
減価償却累計額➡資産のマイナス勘定
資産のマイナス=貸方
(借)
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
いったん借方と貸方を合わせる
(借) 現 金 850,000
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
(貸) 1,764,000
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
(貸) 1,764,000
➡貸方に差額発生
➡本店とする
解答
(借) 現 金 850,000
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
(貸) 本 店 1,764,000
(借) 商 品 610,000
(借) 車 両 380,000
(貸) 車両減価償却累計額 76,000
(貸) 本 店 1,764,000