第150回日商簿記2級第1問2は有形固定資産の割賦購入の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
製造ラインの増設工事が完成し、機械装置に¥200,000、構築物に¥40,000 を計上した。この工事については、毎月末に支払期日が到来する額面¥11,000の約束手形24枚を振り出して相手先に交付した。なお、約束手形に含まれる利息相当額については資産勘定で処理することとした。
目次
解説
製造ラインの増設工事が完成し、機械装置に¥200,000、構築物に¥40,000 を計上した。
機械装置¥200,000 と構築物¥40,000 を計上します。
いずれも資産の科目なので、借方に仕訳を行います。
機械装置、構築物➡資産
資産の増加=借方
(借) 機械装置 200,000
(借) 構築物 40,000
(貸)
(借) 構築物 40,000
(貸)
…毎月末に支払期日が到来する額面¥11,000の約束手形24枚を振り出して相手先に交付した。…
機械装置、構築物の工事代金の支払いのために振り出した約束手形については、営業外支払手形で処理します。営業外支払手形は負債の科目なので、増えたら貸方に仕訳を行います。
¥11,000×24=¥264,000
営業外支払手形➡負債
負債の増加=貸方
(借)
(貸) 営業外支払手形 264,000
(貸) 営業外支払手形 264,000
…なお、約束手形に含まれる利息相当額については資産勘定で処理することとした。
機械装置、構築物の工事代金の合計は¥240,000、約束手形の額面金額の合計は¥264,000 となっており、差額¥24,000 が生じています。この差額は利息に相当しますが、問題文の指示により資産勘定で処理します。
資産勘定で処理する場合、勘定科目群から長期前払費用を見つけられたかどうかがポイントとなります。
長期前払費用➡資産
資産の増加=借方
(借) 長期前払費用 24,000
(貸)
(貸)
以上をまとめたものが解答の仕訳となります。
解答
(借) 機械装置 200,000
(借) 構築物 40,000
(借) 長期前払費用 24,000
(貸) 営業外支払手形 264,000
(借) 構築物 40,000
(借) 長期前払費用 24,000
(貸) 営業外支払手形 264,000
第150回日商簿記2級第1問
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