第148回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の3問目は製品完成時の処理です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
完成した製造指図書(#1)の原価を計上する。なお、#1の直接労務費は、予定平均賃率1,400円/時間、直接作業時間460時間で計算する。第148回 日商簿記2級 第4問 1 【材料の消費】より直接材料費は 480,000円、第148回 日商簿記2級 第4問 2 【製造間接費の予定配賦】より製造間接費は 138,000円であった。
目次
解説
直接労務費の予定消費額の計算
予定平均賃率1,400円/時間を使い、直接労務費の予定消費額を求めます。
#1 1,400円/時間×460時間=644,000円
完成品原価
次に完成品原価を求めます。
#1 480,000円+644,000円+138,000円=1,262,000円
完成品原価の合計 1,262,000円をもとに仕訳を行います。
製品が完成したということは、製品という資産が増えると同時に、作りかけだった仕掛品がなくなることを意味します。そこで、製造中を表す「仕掛品」を「製品」に振り替える処理を行います。
完成した製造指図書(#1)の原価を計上する。
製品➡資産
完成した➡資産の増加=借方
(借) 製 品 1,262,000
(貸)
(貸)
製品完成=作りかけ(仕掛品)がなくなる
仕掛品➡資産
仕掛品の減少=貸方
(借)
(貸) 仕掛品 1,262,000
(貸) 仕掛品 1,262,000
以上の仕訳を合わせると解答の仕訳になります。
解答
(借) 製 品 1,262,000
(貸) 仕掛品 1,262,000
(貸) 仕掛品 1,262,000