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第147回 日商簿記2級 第4問 3 【賃金・給料の消費】

本社工場会計

第147回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の3問目は賃金・給料の消費取引です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。

問題

当社は本社と工場が離れていることから、工場会計を独立させている。材料と製品の倉庫は工場に置き、材料購入を含めて支払関係はすべて本社が行っている。
当月、工場での賃金の消費額を計上する。直接工の作業時間の記録によれば、直接工は直接作業のみ3,200時間行った。当工場で適用する予定総平均賃率は1,400円である。また、間接工については、前月賃金未払高120,000円、当月賃金支払高1,500,000円、当月賃金未払高100,000円であった。賃金勘定を使って仕訳すること。
目次

解説

まず直接工による労務費の消費高を計算します。

本問では、予定総平均賃率と実際作業時間が与えられているので、この2つをかけ合わせれば解答の金額を求めることができます。

ちなみに予定賃率を使った場合であっても作業時間が実際であれば、予定賃率×実際作業時間で求められる金額は実際消費額と呼ばれます。

直接工の作業時間の記録によれば、直接工は直接作業のみ3,200時間行った。当工場で適用する予定総平均賃率は1,400円である。

直接作業=仕掛品

労務費の実際消費額の計算です。

予定総平均賃率 1,400円/時間
× 直接作業時間 3,200時間
= 4,480,000円 ➡ 仕掛品

直接工の直接作業は「仕掛品」で仕訳します。

「仕掛品」は資産で、資産が増えたら借方です。

直接工が作業した分だけ製造中の製品の価値が上がるので、資産が増えたと考え借方に記入します。

仕掛品➡資産

資産の増加=借方

(借) 仕掛品 4,480,000
  (貸)

労務費の消費

労務費の実際消費額の計上の仕方です。

「材料」を消費したときは、資産が減ったと考え、貸方に書きました。

同様に「賃金」という労務費を消費した=費用が減ったと考えて、「賃金」を貸方に記入します。

労務費➡賃金

賃金➡費用

労務費の消費➡費用の減少=貸方

(借) 
  (貸) 賃 金 4,480,000

また、間接工については、前月賃金未払高120,000円、当月賃金支払高1,500,000円、当月賃金未払高100,000円であった。

当月賃金支払高1,500,000円+当月賃金未払高100,000円-前月賃金未払高120,000円=1,480,000円

製造間接費➡費用

費用の発生=借方

(借) 製造間接費 1,480,000
  (貸)

労務費の実際消費額。

労務費➡賃金

賃金➡費用

労務費の消費➡費用の減少=貸方

(借) 
  (貸) 賃 金 1,480,000

以上の仕訳を合わせたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 仕掛品 4,480,000
(借) 製造間接費 1,480,000
  (貸) 賃 金 5,960,000
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