第147回日商簿記2級第1問3はクレジット売掛金の処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
2日前に商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売し、信販会社へのクレジット手数料(販売代金の5%)も販売時に計上していたが、この商品が顧客から返品となりこの取引の取消し処理を行った。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
目次
解説
まず販売時の仕訳を作ります。
商品¥20,000をクレジット払いの条件で販売し、
商品¥20,000を販売したので「売上」を計上します。
売上➡収益
収益の発生=貸方
(借)
(貸) 売 上 20,000
(貸) 売 上 20,000
…信販会社へのクレジット手数料(販売代金の5%)も販売時に計上していたが、…
クレジット手数料¥1,000(=¥20,000×5%)を計上します。
クレジット手数料➡支払手数料➡費用
費用の発生=借方
(借) 支払手数料 1,000
(貸)
(貸)
クレジット手数料分の¥1,000を信販会社に対する債権から控除します。債権金額は¥19,000(=¥20,000-¥1,000)となります。
クレジット売掛金➡資産
資産の増加=借方
(借) クレジット売掛金 19,000
(貸)
(貸)
なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
消費税¥1,600(=¥20,000×8%)を税抜方式で計上します。
クレジット売掛金➡資産
資産の増加=借方
(借) クレジット売掛金 1,600
(貸)
(貸)
仮受消費税➡負債
負債の増加=貸方
(借)
(貸) 仮受消費税 1,600
(貸) 仮受消費税 1,600
以上の仕訳をまとめると…
(借) 支払手数料 1,000
(借) クレジット売掛金 20,600
(貸) 売 上 20,000
(貸) 仮受消費税 1,600
(借) クレジット売掛金 20,600
(貸) 売 上 20,000
(貸) 仮受消費税 1,600
となります。本問では返品時の処理が問われているので、この仕訳の逆仕訳が解答の仕訳となります。
逆仕訳
(借) 売 上 20,000
(借) 仮受消費税 1,600
(貸) 支払手数料 1,000
(貸) クレジット売掛金 21,600
(借) 仮受消費税 1,600
(貸) 支払手数料 1,000
(貸) クレジット売掛金 21,600
解答
(借) 売 上 20,000
(借) 仮受消費税 1,600
(貸) 支払手数料 1,000
(貸) クレジット売掛金 21,600
(借) 仮受消費税 1,600
(貸) 支払手数料 1,000
(貸) クレジット売掛金 21,600
第147回日商簿記2級第1問
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