第143回日商簿記3級 本試験問題の解答と詳しい解説

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第143回の日商簿記3級試験問題の解答と詳しい解説です。
解答・解説は日本商工会議所が発表しているものではなく、私が作ったものです。100%正しいとは限りませんので、参考程度にご覧ください。
問題は掲載しませんので、お手持ちの問題用紙等をご覧ください。

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第1問 仕訳問題

1.有価証券の購入

株式を購入し、代金を現金で支払っています。

株式については、勘定科目群から「有価証券」を見つけてこれを使用します。株式(資産)が増えたため、「有価証券」を借方に、現金(資産)を支払ったため(=資産の減少)「現金」を貸方に記入すればOK。

180×1,000=180,000円

より、有価証券の代金は180,000円となるため、解答の仕訳は次のようになります。

解答

(借方) 有価証券 180,000
  (貸方) 現 金 180,000

2.商品仕入

仕入先に注文していた代金200,000円の商品を受け取り、当社負担の引取運賃3,000円を支払っているため、「仕入」の金額は203,000円となります。商品代金200,000円のうちの20%(=40,000円)は「前払金」、残りの80%(=160,000円)は「買掛金」で処理します。

以上をまとめると解答は次のようになります。

解答

(借方) 仕 入 203,000
   (貸方) 前払金 40,000
   (貸方) 買掛金 160,000
   (貸方) 現 金 3,000

3.売掛金の回収

掛代金300,000円分「売掛金」減らします(貸方)。300,000円から振り込み手数料400円を差し引いた金額 299,600円だけ当座預金を増やします。振り込み手数料については「支払手数料」勘定を用いて処理します。

以上より、解答仕訳は次のようになります。

解答

(借方) 当座預金 299,600
(借方) 支払手数料 400
   (貸方) 売掛金 300,000

4.備品の購入

業務で使用する目的のコピー複合機は「備品」(資産)となります。代金540,000円に搬入設置費用20,000円を合わせた560,000円が「備品」の金額です。

小切手を振り出して支払った260,000円分については、「当座預金」を減らし、残額の300,000円については「未払金」とします。誤って「買掛金」使わないように注意してください。

以上より解答仕訳は次のようになります。

解答

(借方) 備 品 560,000
  (貸方) 当座預金 260,000
  (貸方) 未払金 300,000

5.所得税預り金の納付

源泉徴収所得税の納付時には、「所得税預り金」を減らします。支払は現金で行っているため、同時に「現金」も減らします。

解答

(借方) 所得税預り金 94,000
   (貸方) 現 金 94,000

第2問 補助簿の選択

日付ごとに与えられた資料から仕訳をメモし、それをもとに補助簿を選択します。5月2日の仕入、5月6日の売上の各取引の際には、商品数が増減するため商品有高帳にも記入するという点がポイントです。

5月2日

(借方) 仕 入 500,000
  (貸方) 当座預金 250,000
  (貸方) 支払手形 250,000

▶当座預金出納帳、商品有高帳、仕入帳、支払手形記入帳

5月6日

(借方) 受取手形 300,000
(借方) 売掛金 300,000
  (貸方) 売 上 600,000
(借方) 発送費 5,000
  (貸方) 現 金 5,000

▶現金出納帳、商品有高帳、売掛金元帳(得意先元帳)、売上帳、受取手形記入帳

5月16日

(借方) 支払手形 300,000
  (貸方) 当座預金 300,000

▶当座預金出納帳、支払手形記入帳

5月27日

(借方) 買掛金 400,000
  (貸方) 当座預金 400,000

▶当座預金出納帳、買掛金元帳(仕入先元帳)

5月31日

(借方) 当座預金 299,500
(借方) 手形売却損 500
  (貸方) 受取手形 300,000

▶当座預金出納帳、受取手形記入帳

解答

5月2日 当座預金出納帳、商品有高帳、仕入帳、支払手形記入帳
5月6日 現金出納帳、商品有高帳、売掛金元帳(得意先元帳)、売上帳、受取手形記入帳
5月16日 当座預金出納帳、支払手形記入帳
5月27日 当座預金出納帳、買掛金元帳(仕入先元帳)
5月31日 当座預金出納帳、受取手形記入帳

第3問

残高試算表の推定問題。
このような形式はあまり見たことがなく非常に解きにくかったのではないでしょうか。
部分点ねらいでわかるところからどんどん埋めていくようにしましょう。

とりあえず現金勘定からですが、問題用紙、答案用紙ともに記入すべき箇所は見当たらないのでスルーします。

当座預金

次に当座預金勘定です。
問題用紙の資料に2箇所「?」があるので、この部分を推定します。
受取手形の部分は、受取手形勘定から 299,000、現金の部分は現金勘定から 200,000 とわかります。
すると、当座預金の貸借差額から当座預金の4月30日現在の残高は、1,557,000円とわかります。

売掛金

次に、受取手形、売掛金ともにお互い「?」となっている箇所があり、すぐには受取手形の金額が分からないためいったん飛ばします。
売掛金については、問題用紙の資料と答案用紙の得意先元帳(全て)からわかる部分をどんどん埋めていきます。
得意先元帳、神奈川商店への返品55,000は仕訳に直すと

(借方) 売上 55,000
   (貸方) 売掛金 55,000

千葉商店への値引き( )は

(借方) 売上 ×××
   (貸方) 売掛金 ×××

問題用紙の資料から両者を合わせると

(借方) 売上 60,000
   (貸方) 売掛金 60,000

となるはずなので、差額から千葉商店への値引きは5,000となり答案用紙の千葉商店への値引きが5,000円と判明します。

問題用紙の売掛金勘定の貸方当座預金の金額は当座預金勘定の売掛金から400,000、売掛金勘定の借方売上は答案用紙の得意先元帳の神奈川商店500,000、千葉商店210,000の金額を合わせた710,000円とわかります。

これで、売掛金の当座振込による回収金額は合計で400,000ということになるので、答案用紙の神奈川商店の回収(当座振込)の金額は、300,000円(=400,000-100,000)となります。

売掛金勘定の不明部分はなくなったので、売掛金の残高は貸借差額から、4月1日400,000円、4月30日500,000円と判明します。

受取手形

次に、受取手形勘定の借方売掛金「?」の部分は、答案用紙の千葉商店、回収(約手受取)150,000と同じ金額となります。
さらに、問題用紙の売掛金勘定貸方受取手形「?」も150,000となります。
ここまでで、受取手形勘定の残高は貸借差額から4月1日300,000円、4月30日650,000円とわかります。

前払金

前払金の残高を求めます。
付記事項アより、仕入れに伴う手付金の相殺金額が80,000円。仕訳に直すと

(借方) 仕入 80,000
   (貸方) 前払金 80,000

となり、前払金の残高は4月30日80,000円とわかります。

支払手形

支払手形勘定の当座預金「?」は、当座預金勘定の支払手形から200,000円とわかります。
これによって、支払手形勘定の残高は4月30日350,000円となります。

買掛金

買掛金勘定です。
支払手形「?」は、支払手形勘定の買掛金から100,000を書き写します。
すると、買掛金勘定の残高は4月1日300,000円、4月30日350,000円と判明します。

前受金

付記事項イより、売り上げに伴う手付金の相殺金額が120,000円なので、仕訳に直すと

(借方) 前受金 120,000
   (貸方) 売上 120,000

となり、前受金の4月30日の残高は100,000円とわかります。

給料と所得税預り金

付記事項ウより源泉徴収した所得税「所得税預り金」が10,000円、現金勘定より支払った給料370,000円ということがわかるため

(借方) 給料 370,000
   (貸方) 現金 370,000
(借方) 給料 10,000
   (貸方) 所得税預り金 10,000

と仕訳に直すことができます。
ここから給料の4月30日の残高が1,580,000円(=1,200,000+370,000+10,000)、所得税預り金の4月30日残高は40,000円となります。

残りの科目については、それぞれ問題の資料から拾い出して算定します。

第4問

以前からよくある形式の伝票の問題です。まずは取引を仕訳し、それをもとに伝票の空欄を埋めて問題を解いていきます。

解答

(ア)買掛金
(イ)40,000
(ウ)仕入
(エ)買掛金
(オ)30,000
(カ)300,000
(キ)売上
(ク)300,000

第5問

[決算日に判明した事項]

(1)現金過不足

答案用紙から残高試算表欄の借方に「現金過不足 3,000」があります。そこでとりあえず反対側の貸方に「現金過不足 3,000」とします。これで、「現金過不足」勘定をゼロにすることができます。さらに、通信費 2,000円の記帳漏れは借方に「通信費 2,000」と書くと、あと1,000円分借方に何かが来なくてはいけません。この原因不明の残額は借方なので、「雑損 1,000」となります。

(借方) 通信費 2,000
(借方) 雑 損 1,000
  (貸方) 現金過不足 3,000

(2)訂正仕訳

期中の

(借方) 現 金 20,000
  (貸方) 売掛金 20,000

という仕訳は誤りで正しくは

(借方) 現 金 20,000
  (貸方) 前受金 20,000

としなければなりませんでした。

この場合、期中仕訳の逆仕訳

(借方) 売掛金 20,000
  (貸方) 現 金 20,000

と正しい仕訳

(借方) 現 金 20,000
  (貸方) 前受金 20,000

を合わせると訂正仕訳となります。

(借方) 売掛金 20,000
  (貸方) 現 金 20,000
(借方) 現 金 20,000
  (貸方) 前受金 20,000

▼訂正仕訳

(借方) 売掛金 20,000
  (貸方) 前受金 20,000

(3)仮払金

(借方) 備 品 250,000
  (貸方) 仮払金 250,000

[決算整理事項]

(1)売上原価

(借方) 売上原価 41,000
  (貸方) 繰越商品 41,000
(借方) 売上原価 650,000
  (貸方) 仕 入 650,000
(貸方) 繰越商品 38,000
  (貸方) 売上原価 38,000

(2)貸倒引当金

受取手形と売掛金の期末残高に対して4%の貸倒引当金を設定します。決算日に判明した事項の(2)で売掛金の金額が20,000円増加するので、この点に注意します。

(受取手形76,000+売掛金114,000+20,000)×4%=8,400
8,400-2,000=6,400 ←貸倒引当金繰入の金額

(借方) 貸倒引当金繰入 6,400
  (貸方) 貸倒引当金 6,400

(3)固定資産の減価償却

建物の減価償却費
1,800,000円×0.9÷30年=54,000円

旧備品の減価償却費
200,000円÷5年=40,000円

期中に取得した新備品
250,000円÷5年÷12か月×3か月=12,500円

(借方) 減価償却費 106,500
  (貸方) 建物減価償却累計額 54,000
  (貸方) 備品減価償却累計額 52,500

(4)消耗品

(借方) 消耗品 1,000
  (貸方) 消耗品費 1,000

(5)費用の繰延べ

(借方) 前払保険料 4,000
  (貸方) 保険料 4,000

(6)収益の見越し

(借方) 未収利息 2,000
  (貸方) 受取利息 2,000