第139回日商簿記2級第1問1は建設仮勘定と修繕費について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
既存の工場の増設工事について、4回に分けて各¥5,000を分割支払いする建設工事契約を締結しそれぞれ建設仮勘定に計上している。これが完成したので最終回の支払いを当座預金から行った。また、建設工事代金総額¥20,000を、建物と既存の工場の修繕費¥1,000に振り替えた。
目次
解説
…4回に分けて各¥5,000を分割支払いする…それぞれ建設仮勘定に計上している。…最終回の支払いを当座預金から行い…
建設仮勘定は工事代金の前払いです。前払いしたお金なので資産です。
資産のホームポジションは借方(左側)ですから、建設仮勘定が増えたら借方(左側)、減ったら反対の貸方(右側)に記入します。
建設仮勘定➡資産
資産の増加=借方
と頭の中でイメージして
(借) 建設仮勘定 5,000
(貸)
(貸)
と書きます。
また、当座預金については、
当座預金➡資産
当座預金から支払い➡資産の減少=貸方
と頭の中でイメージして
(借)
(貸) 当座預金 5,000
(貸) 当座預金 5,000
と書きます。
…建設工事代金の総額¥20,000を、建物と既存の工場の修繕費¥1,000に振り替えた。
建設工事代金の総額➡建設仮勘定
建設仮勘定➡資産
建設仮勘定の振り替え➡資産の減少=貸方
と頭の中でイメージして
(借)
(貸) 建設仮勘定 20,000
(貸) 建設仮勘定 20,000
さらに、
修繕費➡費用
費用の発生=借方
(借) 修繕費 1,000
(貸)
(貸)
また、¥20,000-¥1,000=¥19,000 と計算しておいて
建物➡資産
資産の増加=借方
(借) 建 物 19,000
(貸)
(貸)
とします。以上を全部合わせると解答仕訳が完成します。
解答
(借) 建設仮勘定 5,000
(貸) 当座預金 5,000
(借) 建 物 19,000
(借) 修繕費 1,000
(貸) 建設仮勘定 20,000
(貸) 当座預金 5,000
(借) 建 物 19,000
(借) 修繕費 1,000
(貸) 建設仮勘定 20,000
建設仮勘定と修繕費は131回2級第1問 3 【建設仮勘定】で出題されているのであわせて確認しておきましょう。
第139回日商簿記2級第1問
問 | 出題論点・解説ページへのリンク |
---|---|
1 | 建設仮勘定と修繕費 |
2 | 長期前払費用 |
3 | 定期預金 |
4 | 修繕引当金と修繕費 |
5 | 固定資産税と不動産取得税 |