第138回 日商簿記2級 第4問 4 【消費価格差異】

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第138回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の4問目は消費価格差異の算定です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。

問題

直接材料費の消費価格差異を計上する。実際消費単価は先入先出法にもとづいて計算する。なお、直接材料の月初在庫高は650kg 購入原価は1kg当たり520円、当月購入分は1kg当たり540円で3,150kg、当月の直接材料消費量は#1が850kg、#2が1,240kg、#3が1,100kgであった。なお、棚卸減耗はなかった。第138回 日商簿記2級 第4問 1 【材料の消費】より、予定消費額は 1,595,000円である。
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解説

実際消費単価の計算

実際消費単価は先入先出法で計算します。

直接材料消費量 3,190kg(=#1の850kg+#2の1,240kg+#3の1,100kg)なので、

材料の月初在庫高 520円/kg×650kg=338,000円 は全て消費します。

残りの 2,540kg(=3,190kg-650kg)の消費単価は当月購入分 540円/kgなので

540円/kg×2,540kg=1,371,600円

実際消費額=338,000円+1,371,600円=1,709,600円

となります。

消費価格差異の計算、予定から実際を引きます。

消費価格差異を求めます。差異を求める場合は必ず予定から実際を引きます。

予定消費額-実際消費額

逆にして実際から予定を引かないように注意してください。

第138回 日商簿記2級 第4問 1 【材料の消費】より、予定消費額は 1,595,000円

1,595,000円-1,709,600円=△114,600円

計算結果がマイナスになるため

予定していた費用よりも、
114,600円使いすぎてしまった。

ということがわかります。

引き算をしたとき
マイナスになる場合(使いすぎの状態)➡不利差異、借方差異
プラスになる場合(節約できた)➡有利差異、貸方差異

となります。

本問はマイナスなので、114,600円の不利差異となっています。

原価差異勘定の状態を把握する

理解しやすくなるよう仕訳に直してみます。原料の実際消費額は

(借方) 材  料 1,709,600
      実際消費額 
  (貸方) 

となります。「実際は借方」と覚えてしまいましょう。

実際は借方

原料の予定消費額は、材料から仕掛品に振り替える仕訳となります。材料から仕掛品に振り替えるので、材料を減らし仕掛品を増やします。材料は資産なので資産の減少=貸方 です。「予定は貸方」と覚えておきましょう。

予定は貸方

仕訳は

(借方) 仕掛品 1,595,000
  (貸方) 材  料 1,595,000
      予定消費額

となります。

上の2つから「材料」を抜き出すと

(借方) 材  料 1,709,600
     実際

  (貸方) 材  料 1,595,000
       予定

です。「実際は借方」「予定は貸方」と覚えてこの「材料」だけの仕訳を書けるようにしておくと、差異の理解に役立ちます。

この仕訳を見ると貸方(予定)の金額 1,595,000円が借方(実際)の金額 1,709,600円より 114,600円不足して貸借が合いません。

この 114,600円不足している分を「消費価格差異」といいます。この差異を解消するため、工業簿記では「材料」の借方貸方が同じになるように会計処理をします。

問題文の「消費価格差異を計上」するとは、この不足分を追加計上して「材料」の借方、貸方を同じ金額にするという意味になります。

本問では貸方(予定)が不足しているので「材料」を貸方に追加計上します。

つまり

(借方) 
  (貸方) 材  料 114,600

ですね。

このままでは借方が空白のままなので、借方を「○○差異」で埋めます。問題文の勘定科目群を見ると「消費価格差異」勘定があるためこれを使います。 

(借方) 消費価格差異 114,600

となります。

以上の仕訳をまとめると解答となります。

解答

(借方) 消費価格差異 114,600
  (貸方) 材  料 114,600

「○○差異」が登場すると、苦手意識からすごく難しい問題に見えてしまいがちですが、手順を覚えてしまえば機械的に解けます。あせらずゆっくり理解を深めていきましょう。