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第136回 日商簿記2級 第4問 3 【賃金・給料の消費】

賃金給料の消費

第136回簿記2級第4問は工業簿記から仕訳問題が出題されました。
仕訳問題の3問目は賃金・給料の消費取引です。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような仕訳になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。

問題

当月の労務費の実際消費額を計上する。なお、直接工の作業時間報告書によれば、直接作業時間(加工および段取時間)は800時間、間接作業時間は60時間、手待時間が10時間であった。当工場において適用される直接工の予定賃率は1時間当たり1,500円である。賃金・給料勘定を用いる。
目次

解説

直接工による労務費の消費高を計算します。

本問では、予定賃率と実際作業時間が与えられているので、この2つをかけ合わせれば解答の金額が求められることがすぐにわかります。

ちなみに予定賃率を使った場合であっても作業時間が実際であれば、予定賃率×実際作業時間で求められる金額は実際消費額と呼ばれます。

直接工の直接作業時間(加工および段取時間)

直接作業=仕掛品

直接工の加工時間、段取時間は直接作業時間なので、賃金・給料を仕掛品に振り替えます。

予定賃率 1,500円/時間
× 直接作業時間 800時間
= 1,200,000円 ➡ 仕掛品

直接工の直接作業は「仕掛品」で仕訳します。

「仕掛品」は資産で、資産が増えたら借方です。

直接工が作業した分だけ製造中の製品の価値が上がるので、資産が増えたと考え借方に記入します。

仕掛品➡資産

資産の増加=借方

(借) 仕掛品 1,200,000
  (貸)

間接作業=製造間接費

次に間接作業分について実際消費額を計算します。手待時間10時間も間接作業時間に含めるので、間接作業時間は70時間となります(60時間+10時間)

予定賃率 1,500円/時間
× 間接作業時間 70時間
= 105,000円 ➡ 製造間接費

直接工の間接作業は「製造間接費」で仕訳します。

「製造間接費」は「費」がつくので費用です。

費用が発生したと考え借方に記入します。

製造間接費➡費用

費用の発生=借方

(借) 製造間接費 105,000
  (貸)

労務費を消費した

上の2つは直接作業と間接作業の違いはありますが、いずれも労務費の実際消費額の計算です。

「材料」を消費したときは、資産が減ったと考え、貸方に書きました。

同様に「賃金・給料」という労務費を消費した=費用が減ったと考えて、「賃金・給料」を貸方に記入します。

金額は直接作業分と間接作業分の合計になります。

労務費➡賃金・給料

賃金・給料➡費用

労務費の消費➡費用の減少=貸方

(借) 
  (貸) 賃金・給料 1,305,000

上の3つを合わせたものが解答の仕訳となります。

解答

(借) 仕掛品 1,200,000
(借) 製造間接費 105,000
  (貸) 賃金・給料 1,305,000
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