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第136回 日商簿記2級 第1問 1 【固定資産の買換】

第136回日商簿記2級第1問1は固定資産の買い換えの処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。

問題

当期首に、営業用の乗用車を代金¥10,000、翌月末払いの条件で購入し、今まで使用していた乗用車(取得原価¥6,000、減価償却累計額¥5,000、間接法で記帳)については、¥2,000で下取りされることとなった。この下取価格は新車代金の支払額から差し引くこととされた。車両勘定、車両減価償却累計額勘定を用いること。
 
目次

解説

当期首に、営業用の乗用車を代金¥10,000、翌月末払いの条件で購入し、

営業用の乗用車➡車両

車両➡資産

資産の増加=借方

(借) 車 両 10,000
  (貸) 

翌月末払いの条件で購入し、…¥2,000で下取りされることとなった。この下取価格は新車代金の支払額から差し引くこととされた。

商品代金以外の後払➡未払金

未払金➡負債

負債の増加=貸方

(借) 
  (貸) 未払金 8,000

当期首に、…今まで使用していた乗用車(取得原価¥6,000、減価償却累計額¥5,000、間接法で記帳)については、…下取りされる

車両➡資産

乗用車を下取りに出した➡資産の減少=貸方

(借) 
  (貸) 車 両 6,000

車両とセットの車両減価償却累計額も減らす

車両減価償却累計額➡資産のマイナス

資産のマイナスの減少=借方

(借) 車両減価償却累計額 5,000
  (貸) 

いったん借方と貸方を合わせる

(借) 車 両 10,000
(借) 車両減価償却累計額 5,000
  (貸) 未払金 8,000
  (貸) 車 両 6,000
  (貸)    1,000
➡貸方に差額発生
➡売却益

解答

(借) 車 両 10,000
(借) 車両減価償却累計額 5,000
  (貸) 未払金 8,000
  (貸) 車 両 6,000
  (貸) 固定資産売却益 1,000

詳しい解説

問題文からキーワードを拾っていくと

「この下取価格は新車代金の支払額から差し引くこととされた。」がポイントです。

まず期首時点で営業用車両を売却した点については、

旧車両➡資産➡資産の減少=貸方

となりますが、車両とセットになっている車両減価償却累計額も一緒に減らします。

車両減価償却累計額➡資産のマイナスの減少=借方

(借) 車両減価償却累計額 5,000 
  (貸) 車 両 6,000

です。

旧車両の下取価格は¥2,000なので、帳簿価額¥1,000(=取得原価¥6,000-車両減価償却累計額¥5,000)の旧車両が¥2,000で売れ、¥1,000得をしたと考えられるので、

固定資産売却益➡収益➡収益の発生=貸方

未収金➡資産➡資産の増加=借方

(借) 車両減価償却累計額 5,000 
  (貸) 車 両 6,000
(借) 未収金 2,000 
  (貸) 固定資産売却益 1,000

となります。

新車両は¥10,000ですが、旧車両の「下取価格は新車代金の支払額から差し引くこととされた。」とあるので、¥2,000を新車代金¥10,000から差し引きます。

新車両➡資産➡資産の増加=借方

未払金➡負債➡負債の増加=貸方

未払金の金額は¥8,000(=¥10,000-¥2,000)です。

未収金は新車両の代金の支払いに充てると考えて貸方に記入し相殺します。

(借) 車両減価償却累計額 5,000 
  (貸) 車 両 6,000
(借) 未収金 2,000 
  (貸) 固定資産売却益 1,000 
  (貸) 未収金 2,000 
(借) 車 両 10,000
  (貸) 未払金 8,000

となります。

以上をまとめると、

解答は

(借) 車両減価償却累計額 5,000 
  (貸) 車 両 6,000 
  (貸) 固定資産売却益 1,000
(借) 車 両 10,000
  (貸) 未払金 8,000

となります。

第136回日商簿記2級第1問

出題論点・解説ページへのリンク
1  固定資産の買換
2  法人税等の処理
3  研究開発費
4  手形の更改
5  株式の発行
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