第133回日商簿記2級第1問1は荷為替の取組みの処理について仕訳問題が出題されました。
本試験問題の改題を掲載しますので、どのような解答になるか考えてから解説を読んで確認してみてください。
問題
F商事は、A商会に商品 ¥100,000を売渡し船便で発送をした。発送にさいしてF商事は、取引銀行で8掛けの荷為替を取り組み、割引料 ¥1,000を差し引き、残額を当座預金とした。
目次
解説
…商品 ¥100,000を売渡し船便で発送をした。
商品売り渡し発送➡売上
売上➡収益
収益の発生=貸方
(借)
(貸) 売 上 100,000
(貸) 売 上 100,000
…取引銀行で8掛けの荷為替を取り組み、割引料 ¥1,000を差し引き、残額を当座預金とした。
荷為替手形は、当社が振り出した自己受為替手形のことで、当社がその手形を銀行で割り引くことを取り組むといいます。
つまり、荷為替の取り組みは、当社が振り出した自己受為替手形を銀行で割り引くことです。
貨物代表証券を担保にして早期の現金回収をはかります。
8掛けの荷為替➡¥100,000×0.8=¥80,000
また、荷為替は自己受為替手形(=受取手形)のことで、これをすぐに銀行で割り引くため
自己受為替手形➡受取手形
受取手形➡資産
資産の増加=借方
となります。また、
自己受為替手形の割引➡受取手形の減少
資産の減少=貸方
(借) 受取手形 80,000
(貸) 受取手形 80,000
(貸) 受取手形 80,000
です。 😯 これは解答には書きません。
…割引料 ¥1,000を差し引き、残額を当座預金とした。
割引料➡手形売却損
手形売却損➡費用
費用の発生=借方
(借) 手形売却損 1,000
(貸)
(貸)
¥80,000-¥1,000=¥79,000
当座預金➡資産
資産の増加=借方
(借) 当座預金 79,000
(貸)
(貸)
売上¥100,000-¥80,000=¥20,000
売掛金➡資産
資産の増加=借方
(借) 売掛金 20,000
(貸)
(貸)
解答
(借) 当座預金 79,000
(借) 手形売却損 1,000
(借) 売掛金 20,000
(貸) 売 上 100,000
(借) 手形売却損 1,000
(借) 売掛金 20,000
(貸) 売 上 100,000
第133回日商簿記2級第1問
問 | 出題論点・解説ページへのリンク |
---|---|
1 | 荷為替の取組み |
2 | 有価証券の売却(移動平均法) |
3 | 銀行勘定調整表・当座預金の修正 |
4 | 株式の発行、創立費 |
5 | 不渡手形、保証債務の取崩し |