日商簿記2級合格のポイントは、ズバリ工業簿記を得意にすること。
工業簿記(第4問・第5問)が得点源になれば合格はすぐそこです。
まずは簡単な例題(仕訳問題)を使いながら工業簿記の基本をマスターしていきましょう。
仕訳の方法は3級で勉強したのと同じです。
仕訳と勘定記入のやり方さえ知っていれば、工業簿記の仕訳も簡単にマスターすることができます。
ここでは、材料の購入の場面で材料副費の予定配賦が出てくる場合について確認していきましょう。
問題
素材1,000個を1個当たり50円で掛けで購入した。なお、購入にさいしては、材料副費(引取費用)として4,000円を予定配賦している。材料勘定、材料副費勘定を用いて処理する。
目次
解説
素材は材料勘定で処理します。
素材➡材料
材料➡資産
素材を購入した⇒資産の増加=借方
@50円×1,000個=50,000円
(借) 材 料 50,000
(貸)
(貸)
掛けで購入したので買掛金を計上します。
掛け➡買掛金
買掛金➡負債
掛けで購入した。➡負債の増加=貸方
(借)
(貸) 買掛金 50,000
(貸) 買掛金 50,000
材料副費(引取費用)は材料に含めます。
材料副費➡付随費用➡材料の取得原価に含める
材料➡資産
資産の増加=借方
(借) 材 料 4,000
(貸)
(貸)
「材料副費として4,000円を予定配賦している」ということは「付随費用4,000円をあらかじめ材料に割り当てている」と同じ意味です。
つまり材料副費の金額だけ材料を増やして、その分材料副費を減らせばよい
ということになります。
材料副費という費用を4,000円分減らすので、
費用の減少=貸方
(借)
(貸) 材料副費 4,000
(貸) 材料副費 4,000
となります。
「材料副費として…予定配賦している」とあったら、材料副費を減らすから「貸方 材料副費」
と覚えておきましょう。
以上をまとめると解答となります。
解答
(借) 材 料 54,000
(貸) 買掛金 50,000
(貸) 材料副費 4,000
(貸) 買掛金 50,000
(貸) 材料副費 4,000