日商簿記2級合格のポイントは、ズバリ工業簿記を得意にすること。
工業簿記(第4問・第5問)が得点源になれば合格はすぐそこです。
まずは簡単な例題(仕訳問題)を使いながら工業簿記の基本をマスターしていきましょう。
仕訳の方法は3級で勉強したのと同じです。
仕訳と勘定記入のやり方さえ知っていれば、工業簿記の仕訳も簡単にマスターすることができます。
例題を解きながら前月未払賃金・給料の再振替仕訳を確認していきましょう。
例題
直接工の賃金・給料の前月未払高80,000円について再振替仕訳を行った。
目次
解説
3級で学んだ費用の見越計上の仕訳と再振替仕訳と同じです。再振替仕訳の前に前月末時点の見越計上時の仕訳から確認しておきましょう。
前月末時点の見越計上
賃金・給料(費用)として発生しているにも関わらず、勤怠締日の関係で支払いがまだで、費用計上されていない賃金・給料があります。そこで見越計上を行います。
すると、
賃金・給料➡費用
費用の見越計上=借方
なので
(借) 賃金・給料 80,000
(貸)
(貸)
相手科目は経過勘定となります。
経過勘定➡未払賃金・給料
未払賃金・給料➡負債
負債の増加=貸方
(借)
(貸) 未払賃金・給料 80,000
(貸) 未払賃金・給料 80,000
2つを合わせたものが前月末時点の仕訳となります。
(借) 賃金・給料 80,000
(貸) 未払賃金・給料 80,000
(貸) 未払賃金・給料 80,000
再振替仕訳
前月末時点の見越計上の仕訳の逆仕訳を行います。
まず前月末見越し計上した分を当月の賃金・給料から減らします。
賃金・給料➡費用
費用の減少=貸方
なので
(借)
(貸) 賃金・給料 80,000
(貸) 賃金・給料 80,000
相手科目は経過勘定となります。
経過勘定➡未払賃金・給料
未払賃金・給料➡負債
負債の減少=借方
(借) 未払賃金・給料 80,000
(貸)
(貸)
2つを合わせたものが再振替仕訳となります。
解答
(借) 未払賃金・給料 80,000
(貸) 賃金・給料 80,000
(貸) 賃金・給料 80,000